2024年に登場したシャープの「AQUOS R9」は、今までのAQUOS Rシリーズからデザイン面でフルモデルチェンジをして、カメラ部が丸っこくて、どことなく“妖怪っぽい”感じになった。
そのデザインをそのまま継承したハイエンド機が、「AQUOS R10」だ。
AQUOS R9と並べてみると、基本デザインが同じなので「どっちがどっちだ?」となっちゃうレベルでそっくり。そうだな。簡単な見分け方をいうと、カメラ部の「LEICA」ロゴの位置が違う。カメラ部の下にロゴがあればR9、右上の「AQUOS」ロゴの下にLEICAとあればR10だ。
微妙すぎてもうしわけない。もう1つ、新たにスペクトルセンサーがついたのでそれも見分けるポイントだ。
アウトカメラのスペックを比べると、「超広角」「広角」共に約5030万画素のセンサーを搭載しており、センサーサイズも同じ。ほとんど差は無いように見える両者だが、本当にそうなのか。そんな視点で比べつつチェックしてみた。
AQUOS R10のアウトカメラは、超広角(13mm相当/約5030万画素/F2.2)と広角(23mm相当/約5030万画素/F1.9)のデュアル構成で、まあスペックとしてはAQUOS R9と変わらない。
でも実は、撮り比べてみると同じじゃないのである。本当に違うのか、ざくっと比べていこう。分かりやすいよう、AQUOS R10の方にはウォーターマークを付けてある。
まず、超広角カメラはちょっと色味が違うくらいの差しかない。よく見ると、R10の方がちょっと鮮やかだ。
この差は、広角カメラで撮るともっと広がる。R10の方がコントラストが高くて、写真としてクッキリしてくるのだ。比べてみる都、R9はちょっと浅めの印象だ。
好みはあるだろうけど、写真としてキリっとしてるのはR10かな。
続いて、一気に4倍ズームを試す。デジタルズーム時の画質が良くなったそうなので、一気に倍率をあげてみたのである。
ここで両者共に100%表示にして比較してみる。R10の方がディテールの描写が明確に上質。デジタルズーム時の画質が、ワンステップアップしたのだ。
正直なところ、予想以上の差でありました。スペック上の数字が同じでも、結果がこれだけ違うとはなんなんだ。
ちなみに、めちゃ細かい事だけど、カメラアプリのズーミング時の挙動も変わったのだった。分かりますかね。従来はズームスライダーの上をつまみが動く方式だったところ、R10は逆に目盛は中心にあって、後ろのズームスライダーを動かす感じになった。
で、方式としてはR10の方が業界の主流であるから(だよね)、そこに合わせてきたわけだ。今まで、AQUOSスマートフォンを使うたびにズーミングの方向を間違えそうになっていたので、これはありがたい。
ちなみに、デジタルズームの最大倍率はどちらも8倍なので、それも比較してみた。「文字が分かりやすいかな」ということで、公園の時計台を8倍で撮って、文字盤部分拡大したのがこちらだ。
「SEIKO」の文字を見ると、どっちが良いかは一目瞭然なのだった。
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