海外eSIMサービスを選ぶとき、価格は大事な判断材料だ。トリファと他社を比べてみると、トリファの価格設定はやや高い。
Trip.comなどでは3GBで数百円のeSIMも売っている。それに比べるとトリファの3GBプランは割高に見える。ヨーロッパ周遊4日間の価格は、無制限プランが3420円、5GBプランが2570円、3GBプランが1810円だった(2025年11月時点)。
ただ、24時間日本語サポートや丁寧なアプリ設計、トラブルシューティング機能などを考えると、初めて海外eSIMを使う人や、サポート重視の人には妥当な値段かもしれない。
今回もポーランドのトランジット中に接続できなかったとき、アプリ内のトラブルシューティング機能が役に立った。海外で通信トラブルに遭ったとき、こういうサポートがあるのは安心材料になる。
海外から帰ってきたら、eSIMを削除する必要がある。削除しないで放っておくと、間違って海外eSIMにつながって予期しない通信が発生する可能性があるからだ。
帰国後、まずiPhoneの設定を確認してみた。ソフトバンク回線の「現在までのローミング合計」が20.5 KBと極小だった。海外でソフトバンク回線に誤接続して高額請求される事態は起きていない。トリファのeSIMが正しく機能していた証拠だ。
eSIMの削除もアプリの案内に従えば迷わず完了する。iOSは誤削除を防ぐために2段階の確認を求めてくるが、画面の指示通りに進めるだけだった。
トリファは、海外旅行が初めての人や、eSIMを初めて使う人にとってはハードルが低いサービスだと思う。アプリのUI/UX設計がしっかりしていて、購入からインストールまで10分くらいで終わる手軽さはいい。特にトラブル時のサポート機能が充実しているから、海外で通信トラブルに遭っても安心できる。
一方で、ヨーロッパなど多くの地域で5G非対応であることと、競合の2〜3倍という価格設定は気になる。技術的には4G止まりで価格も高めだが、その分使いやすさとサポート体制は充実している。
海外eSIMを初めて使う人、トラブル時の日本語サポートが欲しい人、多少高くても安心を優先したい人には合っていると思う。逆に、とにかく価格重視、海外eSIMの経験が豊富、渡航先で5G通信が必須、という人には向いていない。
「とにかく現地でネットが使えればいい」という大半の旅行者にとっては、十分な選択肢だろう。
iPhone 17シリーズのeSIMオンリー化で、海外旅行の通信手段としてeSIMがより身近になった。物理SIMカードの入れ替えも不要だし、空港カウンターでの待ち時間もない。24時間日本語サポートがあるという安心感もある。海外旅行のハードルが確実に下がっていることを実感した。
「レンタルWi-Fiからの旅立ちを」 海外eSIM「トリファ」が“eSIM後進国・日本”からの脱却に本腰
海外eSIMの「トリファ」が急成長を遂げたワケ 体験に基づくサービス設計、海外キャリアと直接連携も強みに
MVNOでもeSIMで海外ローミングを JCOMが「Airalo」と提携した狙い、J:COM MOBILEはシェア4位に躍進
30GBの「ahamo」は国際ローミングにも最適 海外でも“普段の感覚”で使えるありがたさを実感
4キャリアの「海外データローミング」を比較 “お得にたくさん”使えるのはどこ?Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.