「Nothing Phone (3a) Lite」レビュー 3万円台で驚異の質感、日本向け機能も完備したエントリー機の新基準(2/2 ページ)

» 2026年03月23日 10時00分 公開
[石井徹ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

カメラは日中なら十分、暗所はコツがいる

 アウトカメラは5000万画素メインカメラに800万画素超広角(視野角119.5度)、200万画素マクロで構成され、インカメラは1600万画素だ。メインカメラのセンサーサイズは1/1.57型で、この価格帯では大きめにあたる。フラグシップのPhone (3)で導入されたTrueLens Engine 4.0による画像処理も受け継いでいる。

 日中の風景や料理の撮影では、色味が自然で十分に使える。夕焼けのグラデーションもつぶれずに描写でき、エントリー機としては上々の仕上がりだった。ナイトモードも用意されており、バルセロナの夜景を撮った際は建物のディテールがしっかり残った。ただし暗所での手持ち撮影ではブレが出やすく、三脚なしの夜景撮影には限界がある。

Nothing Phone (3a) Lite アムステルダムの運河沿いで撮影した。日中の色再現は自然で十分に使える
Nothing Phone (3a) Lite ストックホルムの港を超広角カメラで撮影した。視野角119.5度の広さで港の全景が収まっている
Nothing Phone (3a) Lite エッグベネディクトを撮影した。室内の暖色照明でも色味が自然に出ている
Nothing Phone (3a) Lite 夕焼けのグラデーションがつぶれずに描写できている
Nothing Phone (3a) Lite バルセロナの夜景。ナイトモードで建物のディテールが残った

 マクロカメラも備えている。黒住氏によると「全般としてマクロのニーズが高かった」ため、エントリーモデルでもあえて搭載したという。マクロモードでは最短4センチまで寄れて、葉の表面のテクスチャーを拾える程度には撮れるが、最短距離付近ではピント合わせがやや不安定だった。ただ、通常撮影モードでもマクロの恩恵を得られる料理やアクセサリーを撮る場面では15センチ程度で解像感を保っており、SNSでアップしたいシーンでの撮影には十分に使える。

Nothing Phone (3a) Lite マクロカメラで葉の表面を撮影した。テクスチャーは拾えるがピントがやや不安定だった

処理性能はSNSや動画なら快適、バッテリーと通信も過不足なし

 Geekbench 6のスコアはシングルコア1006、マルチコア2975だった。2〜3年前のミッドレンジ機に近い水準で、SNSの閲覧や動画視聴、Webブラウジングではもたつきを感じない。一方、3DMark Wild Lifeのスコアは3165で平均フレームレートは18.95fps。3Dゲームを快適に遊ぶには力不足だ。ゲーム用途を重視するなら上位モデルか他社のゲーミング寄りの端末を選んだ方がいい。3万円という価格を考えれば、数年使って買い替えるサイクルに合った端末だろう。

Nothing Phone (3a) Lite Geekbench 6のスコアはシングルコア1006、マルチコア2975だった
Nothing Phone (3a) Lite 3DMark Wild Lifeのスコアは3165、平均フレームレートは18.95fpsだった

 5000mAhのバッテリーで日常使いは問題ない。公称値ではYouTube再生最大22時間、連続通話最大47時間とされている。33W急速充電に対応し、約20分で50%まで充電できる。ワイヤレス充電には非対応だが、5Wのリバース給電には対応しており、ワイヤレスイヤフォンなどを充電できる。

 テザリングで1日つなぎっぱなしにすると夕方には厳しくなるが、この価格帯の端末にそこまで求めるのは酷だろう。5G(Sub6)対応でミリ波は非対応。通信品質に不満はなかった。

おサイフケータイ対応で日常の足回りも万全

 3万円台のエントリー機でおサイフケータイに対応している点は見逃せない。モバイルSuicaやiD、QUICPayといった非接触決済をそのまま使えるため、メイン端末としての実用性が確保されている。eSIMにも対応しており、物理SIMとの併用で回線を使い分けることもできる。microSDスロットも備えており、写真や動画の保存容量を気にせず使える。日本市場で求められる「当たり前の機能」をエントリー価格でそろえたのは、Nothingが日本を重要市場と位置付けている証でもある。

スペックではなくデザインで選ぶスマホ

 正直に書くと、Nothing Phone (3a) Liteにしかできないことはほとんどない。Essential Spaceはよくできたアプリだが、メモとしては他のアプリでも代替できる。カメラにも上位互換が無数にある。Glyphライトは必要十分だが、上位モデルほどの視覚的なインパクトはない。

 だが、3万円でこのデザインと質感を手にできるスマホは他にない。レコードをジャケットの見た目で選ぶように、店頭で見かけたら思わず手に取りたくなる端末だ。スペック表の数値で選ぶのではなく、手に持ったときの心地よさや、ホーム画面を開いたときの統一感で「欲しい」と思わせる力がある。おサイフケータイやeSIMといった実用面も押さえており、価格を考えれば、そのワクワク感と合わせて十分に買う理由がある。

Nothing Phone (3a) Lite Nothing Phone (3a) Liteの主なスペック
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月07日 更新
  1. スマホカメラで8100mmの世界へ! ZEISSレンズ装着で超望遠撮影が驚くほど手軽な「vivo X300 Ultra」を試した (2026年05月07日)
  2. 中身が透けて見える充電器、IIJが発売 「充電器が付属しないスマホ増加」のため (2026年05月06日)
  3. ソフトバンクが「今回もやる」とGalaxy S26を月額1円で販売――販売方法を早急に見直さないと撤退を迫られるメーカーも (2026年03月08日)
  4. 「iPhone 17e」と「iPhone 17」どちらが買いか? 2機種を使い込んで分かった“スペック表にない違い” (2026年04月29日)
  5. KDDIが「au Starlink Direct」で新サービスを投入――NTTドコモ、ソフトバンクはどこまで本気で戦うつもりなのか (2026年05月03日)
  6. 企業の情報流出が相次ぐ「BeReal」とは? Z世代が“無意識”に機密をさらす仕組みと“正社員テロ”への対抗策 (2026年05月03日)
  7. スマートウォッチ「Galaxy Fit3」が19%オフで約8000円に 約18.5gの軽量アルミボディー採用 (2026年05月05日)
  8. Appleの折りたたみ「iPhone Ultra」のうわさ最新まとめ 発売は12月以降で価格は40万円超えか (2026年05月04日)
  9. 【3COINS】1650円の「スマホスタンド付きAC電源タップ」 スマホを置きながら充電できる (2026年05月06日)
  10. 根強いニーズのある「モバイルWi-Fiルーター」 皆さんは使ってますか? (2026年05月02日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年