ノートPCのミドルレンジとしてチョイスしたのは、CPUにCore 2 Duoも搭載可能な15インチワイド液晶搭載ノートPC「NJ2000」だ。試用機はCore 2 Duo T7200(2GHz/4Mバイトキャッシュ)、1Gバイトメモリ、100GバイトHDD、DVDマルチドライブの構成となっている。メモリさえ512Mバイト以上搭載すれば、どのようにBTOしてもVistaの最低動作条件は満たすことになる。一方、「Aero Glass」の動作に関しては、オンボードグラフィックスのIntel 945GM Expressのパフォーマンスが気になるところだ。
さて、Vistaのインストールは30分強でほどなく完了。チップセット関連で1つ不明なデバイスが残ったものの、無線LANやSDメモリカードスロットなど、ノートPC固有のデバイスも問題なく認識された。オンボードグラフィックス用のドライバも問題なくインストールされ「Aero Glass」も有効になっている。
「Windows エクスペリエンス インデックス」でチェックすると、グラフィックスが3.2、ゲーム用グラフィックスが3.1となり、もっとも低いスコアがゲーム用グラフィックスの3.1。描画関係こそ1つの基準である「3」をギリギリクリアという感じだが、ほかの項目は4を超えており、全体で「Aero Glass」を利用できるパフォーマンスとしては十分と言えそうだ。
実際デスクトップの操作やVista標準のソフトを利用する限り、描画速度に不満はまったく感じない。ちなみにMR3100と同じ条件で「Flip 3D」の動作側をチェックしてみたが、やはり19秒程度とほぼ同じで、ウインドウの描画が抜けるといったこともなかった。
NJ2000はグラフィックス機能がチップセット内蔵コアのみとなっており選択肢はない。したがってVistaの利用を前提とする場合は、BTOの選択として重要なポイントになるのはCPUとメモリになる。「Aero Glass」を使いたいならメモリは最低でも1Gバイト、CPUはCore 2 Duoを選択したいところだ。CPUは試用機のCore 2 Duo T7200よりも1ランク下のT5500で大きな差はないと思われるが、CPUパフォーマンスが描画に与える影響もゼロではないので、やはりT7200以上を選択するのが無難かも知れない。
悩みどころなのがメモリだ。NJ2000のチップセットはデュアルチャンネルをサポートするため、512Mバイト以上のメモリを搭載するとメモリは2枚1組となり、メモリスロットが2基である都合上(ほとんどのノートPCはそうだが)、さらにメモリを増量させるには入れ替えになってしまう。
一般的な使い方であれば1Gバイトでさほど困ることはないと思うが、長く使うつもりならばやはり2Gバイトが好ましい。つまり、メモリ容量に関しては後から増設を考えるのではなく、購入時に1Gバイト(512Mバイト×2)か2Gバイト(1Gバイト)で決め打ちにしたほうが交換するさいの無駄がなくてすむ。ちなみに、1Gバイトモジュールの1枚構成で動作させてみたが、シングルチャンネルでもパフォーマンスの変化を感じることはなかったし、「Windows エクスペリエンス インデックス」でもメモリのスコアが0.1低下しただけにとどまった。この点はそれほど気にしなくていいかもしれない。
なお、MR3100とNJ2000の両機種とも、直販サイトにはWindows Vista Capable/Windows Vista Premium Ready専用のメニューが用意されているのでこちらから購入すれば安心だ。また、MR3100を購入するさいは、あらかじめWindows XP Media Center Editonを選択しておくことで、1050円でWindows Vista Home Premiumにアップグレードできる(Home Editionからのアップグレードは1万3650円)。同社のサイトにVistaアップグレードキャンペーンの最新情報と製品別対応表が掲載されているので、こちらを参考にしてほしい。
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