「突然死」か「緩やかな死」か――アキバから姿を消していくPCショップ:週末アキバPickUP!(2/4 ページ)

» 2007年02月03日 17時39分 公開
[古田雄介(アバンギャルド)&ITmediaアキバ取材班,ITmedia]

街の再開発で、巨大な潮流に姿を消すPCショップ

閉店セールを続行中のワンネス

 PC-Successやワンネスだけでなく、ここ数年で閉店したり経営方針を転換したアキバのPCパーツショップは多い。

 某ショップは「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba(再開発地区に立地)がオープンしてから、家族連れの人が増えました。ただ、自作PCに興味を示す人の数はそれほど増えていません。だから、経営は正直苦しい状況が続いていますね」と語る。

 2006年以降、閉店・移転したPCパーツショップの跡地には、メイド喫茶や中古DVDショップの入店が目立っており、新しいPCパーツショップの参入を見かけることは少なくなった。2006年6月に閉店した俺コンハウスの跡地は、まんだらけのビルが建つ。コムサテライト 3号店(2004年閉店)→ワンネスと、PCパーツショップが連続で入店していた中澤ビルでは、現在、中古ソフトの買い取り・販売店「買取りまっくす秋葉原店」が営業している。

俺コンハウスの跡地は、まんだらけ秋葉原店のビルが2008年の夏頃に建つ予定(写真=左)。ありし日の俺コンハウス。Aopen製品の入荷が早く、Penteium M用マザーなどが人気を博した(写真=右)
ドスパラアキバ店が入店するミツワビルは、高層階にメイド関連ショップが入店している(写真=左)。2005年末まではぷらっとホームが入店しており、個人向けにレアな並行輸入パーツなども販売していた(写真=右)
移転前のパソコンショップ・アークが店を構えていたビルは解体中。2008年末には、地上10階建ての貸事務所ビルができる(写真=左)。パソコンショップ・アークは2006年初頭まで、高級マンション「TOKYO TIMES TOWER」の向かいに店を構えていた(写真=右)

 アキバの老舗であるPCパーツショップ・CUSTOMは、こうした街の変遷を「時代の流れ」と割り切っている。

 「NECがPC/AT互換機に参入したころから、すでに自作ブームが終了するストーリーはできていたと思います、緩やかな死が始まっていた。PC-98シリーズが全盛の頃は、メーカー製パソコンが非常に高価だったため、自分で安いPC/AT互換機パーツを組むと、かなり安くできました。100万円クラスのPC-98に近い性能のマシンを30万円で作るとか。それから“自作は安くてお得”という印象がついて、一般層がPCパーツを買うようになった。でも現在は、コスト面において自作のメリットは無に等しい。完全に趣味の世界です。趣味として自作を楽しむ人だけが残っていくので、ショップの規模が縮小するのは自然の流れなのでしょう」。

 アキバの再開発は、その流れをほんの少し後押ししただけなのかもしれない。

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