AMD 690Gチップセット搭載マザーは3月から好調に売れており、5月24日にはATXサイズで初のモデルとなるギガバイト「GA-MA69GS3H」が登場。価格はすでに出回っているmicro ATXサイズのモデルと同程度の1万2000円弱で、発売直後から人気を博している。5月末現在は品薄状態だが、6月中旬にはほかのメーカーのモデルも順次登場する見込みだ。
AMD 690Gは内蔵グラフィックスの性能が高く、オンボードでアナログVGAとDVI-Iのデュアルディスプレイが構築できる。DVI-IはHDMI出力も兼用。多機能なうえにリーズナブルな価格が、ロングヒットに結びついている。
同様の特徴を持つグラフィックス統合チップセットは、NVIDIAからも5月2日に「nForce 7050PV」が発表された。同日にnForce 7050PV搭載マザー「TF7050-M2」がBIOSTARから登場し、こちらも好調に売れた。価格は1万円弱で、同社が発売しているAMD 690Gマザーとほぼ同じだ。
マザーボードを追うように、HDMI対応のPC用ディスプレイもまもなく登場する。5月第3週からツートップ秋葉原本店で予約発売が始まった三菱電機「VISEO MDT241WG」と、6月22日に発売予定のナナオ「FlexScan HD2451W」は、2基のHDMI入力端子を搭載。10万円以上の高価なモデルだが、ゲームユーザーを中心に注目を集めている(詳細レビュー、モニター体験イベント)。
とはいえ、自作PCでHDMIを活用しようと考えている人はまだ少ない様子。某ショップは「PCのAV家電化は、マイクロソフトやパーツベンダーが積極的にアピールしていますが、まだ浸透していませんね。HDMI端子があっても、将来何かに活用したいと考える程度でしょう。自作PCに限っていえば、いまは高解像度で3Dゲームを楽しむくらいしか使い道がありません。ただ、現在の布石は、フルハイビジョンのコンテンツが普及しきったときの大ブレイクにつながるはずです」と語る。
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