Antecが日本で投入予定の新PCケースを紹介

» 2007年06月11日 18時05分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 今回、これから登場する新製品として紹介されたのは「Twelve Hundred」「Fusion MAX」「Mini P180」、そして「Sonata」派生モデルなどのPCケースと1000ワット級を擁する電源ユニットの新しいシリーズ「True Power Quattro」だ。

 Twelve Hundredはすでに出荷されているハイエンドユーザー向けの「Nine Hundred」の発展改良型で、PCケースファンの数をNine Hundredより増やして冷却効率を高めている。フルタワーサイズのPCケースには、青色LEDで輝くケースファンを5基設置可能。120ミリファンがフロントに3基、バックパネルに2基設置されるだけでなく、天板にもAntacが“Big Boy”と名づける200ミリの大口径ファンが取り付けられる。また、オプションとしてグラフィックスカード冷却用の120ミリファンを取り付けることも可能。Twelve Hundredは水冷ユニット搭載の有無で2モデルが用意される。

 フロントパネルに用意されたインタフェースも改良が施されれ、ユーザーから使う機会が少ないと指摘されたIEEE I394を廃止して、その代わりにe-SATAインタフェースを用意した。また、ユーザーから改良の希望が多かった防塵用のエアフィルターもフロントパネルに追加された。

ハイエンドユーザー向けPCケース「Twelve Hundred」は従来モデル「Nine Hundred」のマイナーバージョンアップ
背面に120ミリファンを2基搭載したほか、天板には200ミリの大口径ファンを載せている。背面には水冷ユニットのクーラントチューブをとおす穴が設けられている
正面上部に用意されたインタフェースはNine HundredであったIEEE 1394が廃止され、代わりにe-SATAが用意された

 AV機器風デザインを施した横置きタイプケースの「Fusion」シリーズには、より大型の「Fusion MAX」が追加される。こちらも「高画質の映像を楽しむにはより高性能のパーツを組み込めるようにしたい」というユーザーの声を反映したもので、microATXのみの対応だった従来モデルと異なり、フルATXフォームファクタに対応する。

 筐体内部の構造は基本的に従来モデルと同様で、HDD用のベイには防振を配慮してネジ穴にラバーグロメットを取り付けているほか、これから登場するRadeon HD 2000シリーズのハイエンドモデルやNVIDIAのGeForce 8800 Ultraなどのロングサイズカードも収納できるように、5インチベイを取り外して筐体内にスペースを設ける工夫も施されている。

 日本で人気の高い「P180」シリーズには、筐体サイズをコンパクトにしてmicroATXフォームファクタに対応させた「Mini P180」が登場する。防振防音を配慮した3層構造のサイドパネルや天板に設置された“Big Boy”200ミリファン、発熱の影響を最小限にするために電源ユニットとマザーボードのエリアを隔壁で区切った“デュアルチェンバー”などのP180に導入された仕様は、Mini P180にも継承されている。また、Twelve Hundredで導入された取り外し式の5インチベイでロングサイズの最新グラフィックスカードに収納する方法がMini P180でも導入されている。

Fusion MAXは4Uサーバケースサイズを踏襲した「ハイパフォーマンスメディアセンターユーザー」(Antec資料より)向けPCケース。フルATXフォームファクタに対応しただけでなく、ロングサイズの最新のハイエンドグラフィックスカードの2枚差しも可能だ
人気の「P180」をmicroATXフォームファクタに対応させた「Mini P180」
Mini P180でも5インチベイユニットを取り外してそこにカードステーアダプタを取り付けることでロングサイズの最新グラフィックスカードを組み込むことができる

 なお、今年の2月に紹介されたデュアル電源「Neo-Link」ユニットに対応した「P190」について、同社のスコット・リチャーズ氏(ワールドワイドセールス・マーケティング担当副社長)は、「すでに出荷可能で日本の代理店が店頭に並べるだけの状態になっている」と説明している。また、AMDが提唱しているDTXフォームファクタへの対応については「COMPUTX TAIPEI 2007でAMDのスタッフと打ち合わせをして情報を収集しているが、市場の反応を見てから対応を決めたい」と述べた。「BTXのケースを作ったけど売れなかったからね」(リチャーズ氏)

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