さて、ThinkPad X23のゼロスピンドル化だが、手順は非常にシンプルだ。
1.バッテリーを取り外し、底面のネジを1本回してHDDベイを取り出す。
2.HDD固定用のネジを4本回し、SSDを取り付ける。
3.SSDを取り付けたベイを元に戻す。
たったこれだけの工程で換装作業は完了する。唯一気をつけるとすれば、トランセンドのSSDが厚さ7.4ミリとスリムなため、本体取り付け時にコネクタに無理な力をかけないように注意することぐらいであろうか。あとはHDDのときと同じように、BIOSでドライブが認識されていることを確認したうえで外付けの光学ドライブを接続し、OSをインストールするだけだ。実際、今回の換装作業も実にスムーズかつあっさりと終了した。
1スピンドルからゼロスピンドルに生まれ変わったThinkPad X23だが、なかなか快適に動作している。PCMark05のスコアこそHDDより若干遅い結果となったが、基本動作に関するベンチマークテストでは休止状態への移行を除けば、すべての値で高速になった。
すでにバッテリーの寿命が来ていたため消費電力の比較はできなかったが、ドライブの発熱は確実に減っており、SSDの「値段」と「容量の少なさ」に妥協できるのであれば、今すぐ導入するのも十分にアリと感じた。
“夏休みの宿題”も無事終了し、ホッと一息といったところだが、思いのほかSSDの魅力を実感できた。最も、1Gバイトあたりの単価で現状で20〜25倍程度もの差があることを考えると、おいそれとSSDへ移行できないのもまた事実だ。とはいうものの、おそらく世界に2台と見られない“オレのThinkPadはゼロスピンドルッ!”という“称号”には、何物にも代え難い甘美な響きが感じられたのは間違いない。
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