「Radeon HD 3870 X2」は1枚の価格で2個分の性能を発揮できるかイマドキのイタモノ(2/2 ページ)

» 2008年01月28日 14時01分 公開
[長浜和也,ITmedia]
前のページへ 1|2       

その実力はGeForce 8800 GTXを超える(ただし条件付き)

 比較対象には、GeForce 8800 GTXとGeForce 8800 GTS(G92世代)、そして、Radeon HD 3870の測定データを用意した。なお、一部のデータではこれまでのレビューで紹介した測定結果も使っている。評価システムの構成も、過去の測定結果と比較しやすいようにAMDが提唱する「Spider」プラットフォームではなく、Core 2 Extreme QX6700とnForce 680i SLIを基幹とした。

3DMark06 3DMark Score
3DMark06 SM2.0 Score

3DMark06 HDR/SM3.0 Score
3DMark06 Perlin Noise (SM3.0)

F.E.A.R
Enemy Territory-QUAKE Wars Demo

Unreal Tornament 3 (vCTF-Suspense FlyThrough-PC)
Unreal Tornament 3 (DM-ShangriLa-FPS-PC)

Company of Heroes 2.103.0
Crysis Single Play demo

 CrossFireが有効に、もしくは、効率が高いベンチマークテストにおいて、Radeon HD 3870 X2の測定結果はシングルGPUの構成を軽く上回る。この傾向は、3DMark06の3DMark Score、同じくHDR/SM3.0 Score、ゲームベンチマークテストでは、Crysis Single Play demoのDirectX 10設定、Company of Heroes 2.103.0、Unreal Tornament 3(vCTF-Suspense FlyThrough-PC、DM-ShangriLa-FPS-PCのどちらも)の重負荷条件で顕著となる。

 ただし、CrossFireがそれほど効果的に機能しないゲームベンチマークの結果では、この優位性は確認できない。主にDircetX 9モードで動作している条件においてこの傾向は明らかとなる。それでも、負荷が重くなるにつれて「実売価格相当」の序列、「GeForce 8800 GTXの下」「GeForce 8800 GTSの上」という立ち位置に落ち着く。

実売価格で並ぶ「GeForce 8800 GT×2枚」と比較する

 搭載できるプラットフォームを選ばない「グラフィックスカード1枚構成」の環境で比較した場合、Radeon HD 3870 X2は、「最低でも実売価格相当、うまくすれば、GeForce 8800 GTXを超える」実力を見せてくれる。単体のグラフィックスカード構成で最も高い性能を発揮するのがRadeon HD 3870 X2と評価しても(現時点では)かまわない。

 ただ、同じマルチGPU技術を利用するという視点で「NVIDIA SLI構成」と比較した場合、その優劣はどのようになるだろうか。特に、GeForce 8800 GTは2枚組みの実売価格がRadeon HD 3870 X2にほぼ匹敵する。そこで、GeForce 8800 GTと、実売価格的にこちらも同じになる旧世代GeForce 8800 GTS(320Mバイト)のNVIDIA SLI構成とRadeon HD 3870 X2のベンチマークテストの結果を比較してみる。

3DMark06 3DMark Score(マルチGPU環境)
3DMark06 Perlin Noise (SM3.0)(マルチGPU環境)

F.E.A.R(マルチGPU環境)
Enemy Territory-QUAKE Wars Demo(マルチGPU環境)

 マルチGPU環境で比較した場合、価格が一つ上のグレードになるGeForce 8800 GTS(512Mバイト)にかなわないのはいいとして、価格帯が同じになるGeForce 8800 GTのNVIDIA SLI構成も下回ってしまう。これは、CrossFireがそれほど有効に機能しないDirectX 9世代のゲームベンチマークの結果だけでなく、マルチGPUの有効構成が顕著に表れやすい3DMark06の結果でも同様だ。


 グラフィックスカード1枚、という汎用性の高い構成において、Radeon HD 3870 X2は現時点における最強のグラフィックスカードとなりうる。ただし、それは、ゲームがCrossFireを有効に活用している場合に限られる。今回行った評価の結果に限っていえば、DirectX 10に対応し、かつ、CrossFireに対応していると思われるゲームタイトルをプレイするユーザーであれば、Radeon HD 3870 X2は有力な選択肢となるだろう。インテルプラットフォームのユーザーなら、Radeon HD 3870 X2を導入することで、3D性能を格段に向上させることが可能になる(条件さえ満たせば)。

 これまで、なかなかメジャーになれなかったデュアルGPUのグラフィックスカードだが、この「コストパフォーマンス」なら、より多くのユーザーに「キワモノではない、普通のハイエンドグラフィックスカード」として受け入れてもらえるのではないだろうか。

関連キーワード

GPU | Radeon | GeForce | グラフィックスカード | NVIDIA | Spider | AMD | ATI | DirectX


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月25日 更新
  1. 間もなく登場するWindows 11次期アップデート「26H2」で何が変わる? 2027年に向けたUI進化と高速化 (2026年06月23日)
  2. 8980円の「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ5MP」を試す 約500万画素で人物追跡、有線LAN接続も (2026年06月24日)
  3. 45gの伝統を破った「忍者」の感触を持つ1台 HHKB 30周年記念モデルがもたらす「軽さ」をじっくり試す (2026年06月24日)
  4. 各ポートの充電状況が見える「UGREEN 100W PD 充電器 5ポート」がセールで33%オフの5980円に (2026年06月22日)
  5. 「Next GIGA」を見据えた動きはまだまだ続く! 1人1台の学習用PCだけでなく特別教室や校務で使うPCも展示多数 (2026年06月23日)
  6. EIZO、21:9比に対応した曲面34.1型ウルトラワイド液晶ディスプレイ 7年間標準保証を実現 (2026年06月24日)
  7. 白い「Osmo Pocket 4P」をDJIのグローバル本社「Sky City」で見てきた ハッセルブラッドを統合する真の狙い (2026年06月22日)
  8. レノボ、約990gの軽量設計を採用したCore Ultra(シリーズ2)搭載14型モバイルノートPC (2026年06月23日)
  9. サンワ、状態確認ができる小型液晶パネルを備えた8ボタン搭載ワイヤレスマウス (2026年06月23日)
  10. Gemini搭載「Google Home スピーカー」は買いか? 6年ぶりの新モデルを試して分かった賢さと課題が見え隠れする“次世代機”の現在地 (2026年06月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー