第1回 Airより軽いDVDドライブ搭載ノートを選ぶモバイルノート08年春モデル徹底検証(3/4 ページ)

» 2008年02月20日 16時50分 公開
[前橋豪,ITmedia]

Let'snote LIGHT CF-W7(パナソニック)

「Let'snote LIGHT CF-W7」

 日本のビジネス向けモバイルノートPC市場で高いシェアを獲得しているパナソニックの「Let'snote」シリーズ。その中で、1024×768ドット表示の12.1インチスクエア液晶ディスプレイとDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R DLは読み出しのみ対応)を搭載しているのが「Let'snote LIGHT CF-W7」だ。今回はオフィススイートが付属しないモデル(CF-W7CWHAJR)をピックアップした。量販店での実売価格は25万円前後と、6モデルの中では中間に位置する。

 Let'snote LIGHT CF-W7は2007年秋冬モデルでフルモデルチェンジを果たし、液晶ディスプレイとパームレスト部の角がかみ合うように凹凸を設けた「抱え込み構造」や、曲面とねじれ面を加えた新しい形状のボンネット構造天板を採用した。

 また、内部基板やパーツを衝撃から守るためにパイプ状の補強構造で液晶パネルのガラス面を保護したり、ダンパーや内部の隔壁で基板を外面パネルから浮かす「フローティング構造」を導入するなどの工夫で、堅牢性に磨きをかけている。具体的には、天板への100kgf加圧振動、動作時76センチ落下(底面)、非動作時30センチ落下(26方向)といった試験をクリア。キーボードの全面防滴にも対応している。

天板のボンネット構造はLet'snoteのトレードマークだ

 ボディの変更にともない、チップセットはIntel 945GMS ExpressからSanta Rosa世代のIntel GM965 Expressに移行している。その一方で、従来のLet'snoteシリーズで定評があったファンレス構造を断念したのは印象的なトピックだ。そのほかのスペックは、CPUが超低電圧版Core 2 Duo U7600(1.2GHz)、メインメモリが標準1Gバイト(最大2Gバイト)、HDDが80Gバイト(2.5インチ/5400rpm)となっている。

 本体サイズは272(幅)×214.3(奥行き)×24.9〜45.3(高さ)ミリ、重量は約1.249キロと、頑丈さとのトレードオフとして本体の厚みはかなりある。標準バッテリーの駆動時間は約10時間とまずまずだ。OSはVista Businessをプリインストールしているが、Windows XPダウングレード用リカバリディスクも付属する。


FMV-BIBLO LOOX R70Y(富士通)

「FMV-BIBLO LOOX R70Y」

 「FMV-BIBLO LOOX R」は、富士通が2008年春モデルから投入したモバイルノートPCの新シリーズだ。「FMV-BIBLO LOOX T」の後継に相当する製品で、液晶ディスプレイを10.6インチワイド(1280×768ドット表示)から12.1インチワイド(1280×800ドット)に大型化しつつ、基本スペックも強化、OSにFMV-BIBLOシリーズ初となるWindows Vista Businessを採用するなど、ビジネス用途を意識した仕様になっている。

 新設計のボディは、光沢塗装のグロスブラックを採用した天板が印象的だ。LaVie J LJ750/LHも同じような光沢ブラックの天板だが、こちらは天板を横切る一筋のラインがあり、ボディは濃いシルバーを採用している。ちなみにLaVie J LJ750/LHは天板がフラットなデザインで、カラーは全面ブラックだ。

 本体サイズは274〜280(幅)×207(奥行き)×27.3〜37.4(高さ)ミリ、重量は約1.27キロと、12.1インチワイド液晶ディスプレイを搭載したノートPCにしては横幅が非常に短いが、やや厚みがあり、重量はLaVie J LJ750/LHに次いで重い。液晶ディスプレイ左右のフレーム幅を約5.4ミリと狭くして横幅を抑える一方、LOOX Tに比べて本体に厚みを持たせることで、軽さと頑丈さの両立を図っている。堅牢性については、天板への全面加圧試験が約200kgf、一点加圧試験が35kgfをクリア。PC内部へ水滴が入りにくいようにバスタブ構造のキーボードを採用している。

直販モデルでは天板のカラーを4色から選べる

 基本スペックは、CPUに低電圧版Core 2 Duo SL7100(1.2GHz)、チップセットにIntel GS965 Expressを採用している。CPUとチップセットはアップルの「MacBook Air」と同様、通常のCore 2 DuoとIntel 965 Expressファミリーに比べて小型のパッケージを用いたものだ。CPUは1.2GHzという動作クロックこそ、ほかのモデルが搭載するCore 2 Duo U7600と変わらないが、2次キャッシュは4Mバイトと2倍で、システムバスは533MHzから800MHzへと高速化している。今回集めた6モデルの中ではパフォーマンス面で最も優位に立つモデルだ。

 そのほかのスペックは、メインメモリが標準1Gバイト(最大4Gバイト)、HDDが120Gバイト(2.5インチ/5400rpm)、光学ドライブはDVD±R DL対応DVDスーパーマルチを採用している。標準バッテリーの駆動時間は約11.7時間で、今回集めた6モデルの中では最も長い駆動時間をうたう。性能面での優位性があるにもかかわらず、量販店での実売価格は22万円前後とかなり安い。


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー