第7回 小型軽量ノート6台のスタミナを競わせるモバイルノート08年春モデル徹底検証(1/3 ページ)

» 2008年03月14日 16時45分 公開
[前橋豪,ITmedia]
第7回のテーマは「スタミナ」だ

 さまざまな角度から6台の小型軽量モバイルノートPCを比較検証する本特集もいよいよ終盤戦だ。前回は、各モデルのパフォーマンスと、システムに負荷をかけた場合の発熱や騒音レベルについてチェックした。

 今回はモバイルノートPCでとりわけ重視されるポイントの1つ、バッテリー駆動時間について掘り下げていく。バッテリー駆動が可能な時間が長ければ長いほど、外出先でバッテリー残量を気にせずにバリバリ使えるうえ、予備のバッテリーやACアダプタを本体とともに持ち歩かずに済むことが多くなるため、モバイルノートPCの携帯性がぐんと高まる。6台のモバイルノートPCを同条件で比較した場合、バッテリー駆動時間にどれくらいの差が出るのかに注目してほしい。

 なお、LaVie J LJ750/LHとLet'snote LIGHT CF-W7は試作機での評価となるため、実際の製品と異なる可能性があることをお断りしておく。


長時間駆動のカギとなる省電力設定

 バッテリー性能を検証する前に、まずはバッテリー駆動時間を左右する省電力機能について触れておきたい。各モデルともWindows Vista標準の電源管理機能として、用途に応じた複数の「電源プラン」を備えているうえ、メーカー独自の省電力機能も組み合わせている。ユーザーがカスタマイズした省電力設定を新しい電源プランとして登録することも可能だ。これらをうまく使いこなせば、状況によってパフォーマンスとバッテリー駆動時間のバランスを最適化できるだろう。

 それでは以下に各モデルの省電力機能を写真とともに確認していこう。

LaVie J LJ750/LH:標準の電源プランは、基本となる「LaVieバランス」「LaVie省電力」「LaVie高性能」の3種類に加えて、「DVD/ゲーム」「プレゼンテーション」「ワープロ」「音楽鑑賞」といった用途別のプランを含めた合計10種類を用意(写真=左)。標準で登録されている電源プランの数は最も多い。デスクトップ右下の通知領域に常駐する省電力機能のアイコンから、基本的な省電力設定の項目をまとめて変更できるのは便利だ(写真=中央)。バッテリー残量によって、電源プランを自動で切り替える機能も持つ。バッテリーの性能低下を抑えるためのリフレッシュと状態診断が可能な「バッテリ・リフレッシュ&診断ツール」も備えている(写真=左)。このほか、未使用時に光学ドライブの電源をオフにする機能がある

VAIO type G VGN-G2KAN:充実した省電力機能を搭載する。標準の電源プランは、「VAIO標準設定」「VAIOスタミナ設定」「VAIOスーパースタミナ設定」など、合計7種類を用意(写真=左)。電源オプションの詳細設定画面には独自の「VAIO省電力設定」タブが設けられ、画面のリフレッシュレート(60/40Hz)や表示色数、CPUファン制御(5段階)、カードスロット/光学ドライブ/FAXモデム/有線LANの電源管理を細かく調整可能だ(写真=中央)。現在の電源設定と変更後の電源設定をグラフ表示で視覚的に比較できる独自の「省電力ビューア」も持つ(写真=右)。そのほか、省電力に配慮したメモリバスの切り替え機能(533/400MHz)や、バッテリーの充電量を抑えることでバッテリー寿命を延ばす「バッテリいたわり充電モード」も備えている

VAIO type T VGN-TZ72B:省電力機能は、VAIO type G VGN-G2KANと同様だ。標準の電源プランは、「VAIO標準設定」「VAIOスタミナ設定」「VAIOスーパースタミナ設定」など、合計7種類を用意(写真=左)。「バッテリいたわり充電モード」では、バッテリーの充電量を満充電の約80%もしくは約50%に抑えることで、バッテリー寿命を延ばすことができる(写真=中央)。「バイオの設定」の「パフォーマンス設定」から、メモリバスを533/400MHzに切り替えることが可能だ(写真=右)。こちらも、画面のリフレッシュレート(60/40Hz)や表示色数、CPUファン制御(5段階)、カードスロット/光学ドライブ/FAXモデム/有線LANの電源管理を細かく調整できる「VAIO省電力設定」や、現在の電源設定と変更後の電源設定をグラフで比較できる独自の「省電力ビューア」を備えている

dynabook SS RX1/T7E:省電力機能は比較的シンプルにまとまっている。電源プランは、Windows Vistaが標準で用意している「バランス」「省電力」「高パフォーマンス」の3種類だ(写真=左)。電源オプションの詳細設定画面には独自の「東芝省電力設定」が追加されており、ファン制御(4種類)、光学ドライブ/IEEE1394/SDメモリーカードスロットの電源管理を個別に設定できる(写真=中央)。電源プランはFnキーとF2キーの同時押しで切り替えられる(写真=右)

Let'snote LIGHT CF-W7:標準の電源プランは、メーカー独自の「パナソニックの電源管理」や「省電力モード」など、5種類を備えている(写真=左)。「パナソニックの電源管理」では、デスクトップの通知領域から呼び出せる「省電力設定ユーティリティ」により、「標準」(表示色数32ビット)と「高」(表示色数16ビット+CPUパフォーマンス最大値50%)の2つの設定が選べる仕組みだ(写真=中央)。省電力設定ユーティリティの詳細設定からは、グラフィックスやサウンドドライバの省電力機能、画面表示のリフレッシュレート、スタンバイ時の有線LANの電源管理などを細かく設定できる(写真=右)。デスクトップの通知領域には、有線LANの電源管理や、バッテリーの「ECOモード」(バッテリー充電量を約80%に抑える設定)の切り替えなどが行えるアイコンも用意されている。ファン制御は3段階に設定可能だ

FMV-BIBLO LOOX R70Y:電源プランは、Windows Vistaが標準で用意している「バランス」「省電力」「高パフォーマンス」の3種類だ(写真=左)。独自の「省電力ユーティリティ」では、光学ドライブ/カードスロット/有線LAN/FAXモデム/IEEE1394/バックライト輝度の設定がまとめて行える(写真=中央)。キーボード上部の省電力ボタンを押すだけで、省電力ユーティリティで設定した省電力モードへ手軽に移行できる。省電力モードの変更時に設定内容の確認用ダイアログを表示させることも可能だ。バッテリー充電量を約80%に抑える「バッテリーユーティリティ」も搭載している(写真=右)。ファン制御は3段階に設定できる

 いずれもメーカー独自の省電力機能を付加しているが、特に詳細な電源管理が可能なのは、VAIO type G VGN-G2KAN、VAIO type T VGN-TZ72B、Let'snote LIGHT CF-W7の3台だ。Windows Vistaが標準で用意している電源管理機能に加えて、カードスロットや有線LANなど各デバイスの電源管理ができ、画面のリフレッシュレートや表示色数までを省電力設定に組み込める。ただし、設定できる項目や電源関連のユーティリティが複数に分かれているので、操作は少々煩雑になりがちだ。

 LaVie J LJ750/LHは特に細かい省電力設定ができるわけではないが、「DVD/ゲーム」「プレゼンテーション」「ワープロ」「音楽鑑賞」といった用途別の電源プランがプリセットされている点が親切だ。FMV-BIBLO LOOX R70Yはキーボード上部の省電力ボタンを押すだけで、省電力モードへ移行できるのが重宝する。

 dynabook SS RX1/T7Eについては、メーカー独自の省電力機能をWindows Vista標準の電源管理設定ウィンドウ内に組み込んでいる。東芝はWindows XP世代のdynabook SSシリーズに詳細な設定が可能な省電力ユーティリティを搭載していたが、これが一覧性の悪いWindows Vista標準の電源管理設定に統合された点は賛否両論だろう。もっとも、統合化のおかげで操作は明快になったので、この辺りは好みの問題と言える。ショートカットキーで電力プランを切り替えられるのは便利だ。

 次のページでは省電力設定の変更によって、消費電力がどのように変わるのかを検証する。

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