VAIOノートシリーズで最もシンプルなノートPCである「VAIO type N」がフルモデルチェンジを果たした。製品の詳細はこちらの記事に譲り、こだわりのボディを見ていく。
登場したてのVAIO type Nは直線基調で無機質な印象が強かったが、2007年秋冬モデルで丸みを帯びた親しみやすいボディに変わり、天板とキーボードの周辺部に布のように滑らかな手触りを意識したディンプル加工(細かい凹凸)を施して親しみやすさを演出した。それから1年がたってシステムはSanta RosaベースからMontevinaベースにグレードアップし、ディンプル加工もより布の質感を意識して従来よりも凹凸が大きめになった。さらにカラーバリエーションが加わり、従来のホワイトとダークブルーの2種類が用意された。
新色のダークブルーは下位モデル「VGN-NS50B/L」のみでの提供となり、ホワイトはVGN-NS50B/Lと同スペックの「VGN-NS50B/W」、およびBD-ROMドライブを内蔵した上位機「VGN-NS70B/W」で採用されている。本機から直販のソニースタイルにおけるVAIOオーナーメードモデルに初対応したが、カラーリングはホワイト固定で選択できないのが残念だ。
ボディサイズは360(幅)×270(奥行き)×31.4〜38(高さ)ミリ、重量は約2.9キロとこれまでのモデルをほぼ踏襲する。液晶ディスプレイは15.4型ワイド光沢(クリアブラックLE液晶)で、画面解像度も1280×800ドットと変わらない。FeliCaポートを標準で搭載するのも同様だ。
一方で、USBやIEE1394といったインタフェースは構成こそ従来機のままだが、配置が一新され、光学ドライブが左側面から右側面に移動した。また、有線LANがギガビット対応となり、無線LANもIEEE802.11a/b/g/n(nはドラフト2.0準拠)に強化されたのも見逃せない。細かいところでは、オプションにディンプル加工を施したキャリングケースやマウスが用意され、アクセサリー類が充実してきた。
ちなみに、VAIOオーナーメードモデルではGPUにATI Mobility Radeon HD 3430を選べる(店頭モデルはIntel GM45 Express内蔵のIntel GMA 4500MHDのみ)が、OSがWindows Vista Home Basic(SP1)固定となるなど、機能やスペックを落とす方向に選択肢が限られているのが物足りない。とはいえ、Celeron 575(2.0GHz)に1Gバイト(512Mバイト×2)のメモリ、160GバイトのHDD、Office Personal 2007(SP1)を省いた最小構成ならば、7万9800円で購入可能と非常に安価なのは魅力だ。ディンプル加工のボディは気になるが、店頭モデルの15万円はちょっと高いと思っているユーザーは一度ソニースタイルをチェックすべきだろう。
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