NECが2009年夏モデルで投入したVALUESTAR Nは、上位2モデルで新デザインのボディを採用した。マイナーバージョンアップが多かったNECの夏モデルの中にあって、最も大きな変化を遂げたモデルといえる。NECが2009年夏モデルのコンセプトとして掲げた「映像もフォルムも美しく」を一番分かりやすく実現させた新しい液晶一体型PCの姿を紹介しよう。
従来モデルから最も大きく変わったのが、搭載する液晶ディスプレイだ。上位モデルのVN790/TG6系列とVN770/TG6系列は、従来の19型ワイドから21.5型ワイドとサイズアップしただけでなく、1920×1080ドットの解像度でフルHDの表示に対応する。しかし、液晶ディスプレイのサイズは大型化したものの、本体の奥行きは19型ワイドの液晶ディスプレイを搭載したVN570/TG6、VN550/TG6系列とほぼ同じ19ミリに抑えられており、ユーザーに圧迫感を与えない。VALULESTAR Nの本体は従来と同じ、フォトスタンドスタイルで、ディスプレイの角度を12〜20度の間で無段階に調節できる。
VN570/TG6とVN550/TG6も、それまでの下位モデルが16型ワイドであった液晶ディスプレイのサイズが19型ワイドと大型化した。最大解像度は1440×900ドットとこちらも高解像度を表示する。また、下位の2モデルは、従来Athlon X2 QL-62と採用していたが、夏モデルでは上位モデルと同じCore 2 Duo E7400に変更された。
デジタル放送への対応が充実したのも2009年夏モデルで登場したVALUESTAR Nの特徴だ。従来は最上位モデルだけが地上デジタルチューナーを搭載していたが、2009年夏モデルでは、バリューモデルのVN550/TG6系列以外のモデルでデジタル放送に対応する。最上位モデルのVN790/TG6系列では地上デジタル以外にBSデジタル、110度CSデジタルの3波対応チューナーをダブルで搭載するほか、VN770/TG6系列とVN570/TG系列では地上デジタルチューナーを搭載する。
なお、店頭モデルよりハイスペックな構成が選択できるプラスセレクションとWeb直販のNEC Directでは、「ひかりTVサービス対応モデル」が用意される。このモデルでは、ひかりTVが提供しているテレビサービス(約70チャンネル)やオンデマンドのビデオサービス(NECの資料によると、約1万3000本が用意されている)、カラオケサービス(同じく、1万3000曲が利用可能)が、VALUESTAR Nで視聴できるようになる。
なお、地上デジタル放送についてはひかりTVサービスが現在のところ対応していないため、VALUESTAR Nに搭載された地上デジタルチューナーで受信して視聴する。また、ひかりTVサービスが提供するコンテンツに関しては、VALUESTAR Nで録画することができない。タイムシフト再生にも対応しないので注意が必要だ。さらに、ひかりTVサービスを提供しているプロバイダとの契約も別途必要になるので、こちらも気をつけておきたい。
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