2009年夏モデルとして登場するLet'snote LIGHTの新製品は、「R8」「W8」「T8」「F8」と従来からあるシリーズでCPUをグレードアップするなど、基本性能を着実に進化しているのは、こちらのCPUを強化、直販モデルにインテル製SSDや“本革”の天板も──パナソニック「Let'snote夏モデル」発表で紹介したとおり。その記事でも触れているように、Let'snote LIGHTのラインアップで店頭モデルとともにユーザーから支持されているのが、きめ細かいカスタマイズと要望に対応してくれるWeb限定の「マイレッツ倶楽部」モデルだ。
マイレッツ倶楽部のラインアップは、「標準」、「ハイスペックモデル」、「プレミアムエディション」という3つのグレードで構成されている。それぞれのグレードにあわせて店頭モデルでは用意されていない、ハイスペックなパーツやサポートサービス、保証サービス、そして、各グレードで限定のカラーバリエーションが選択できる。
この3系列のマイレッツ倶楽部モデルのうち、最も上位のグレードになるのが「プレミアムエディション」だ。特に「W8」のプレミアムエディションでは、導入するOSにWindows Vista Business(SP1)の64ビット版が選択できるほか(ただし、500GバイトのHDDを搭載した構成に限る)、データストレージにインテルのSSD「X25-M」の160Gバイトモデルを用意するなど、ハイスペックモデルをも上回るハイパフォーマンスパーツを搭載することが可能になる。
こういった、ハイパフォーマンスな構成とともにマイレッツ倶楽部で注目したいのが、「Webモデル限定」のカラー天板バリエーションだ。カラーバリエーションに早くから取り組んでいるLet'snote LIGHTシリーズだけあって、その色の種類は多岐にわたる。最近では色だけでなく、2009年春モデルで登場した「ルミナリーシールド」のように、ジュラルミンをベースに開発された新しい素材を取り入れるなど、「質感」の変化にも挑んでいる。
2009年夏モデルのプレミアムエディションでも、質感のバリエーションとして「ブラキッシュレザー」が登場した。“レザー”という言葉が示すように、「牛の本革」が天板の全面を覆っている。使われている牛の革は薄くて軽いおかげで、通常の天板からの重量増は20グラムにとどまる。耐久性についても、1年をかけて行われたロードテストによって問題ないことが確認されている。
ブラキッシュレザーの加工と装着は、大阪にある革工房において「職人の手作業で1台ずつ」で行われているとパナソニックでは説明している。牛革を天板に装着する作業で問題になるのが、Let'snote LIGHT特有の“起伏に富んだ”ボンネット形状だ。傾斜の立ち上がり周辺で牛革をぴったりと貼り付ける過程が困難を極めるそうで、そういった作業で職人技が生きてくるという。
今回撮影したブラキッシュレザーのLet'snote LIGHT W8のプレミアムエディションでは、牛皮はボンネットの形状に合わせてぴったりと均等に天板を覆い、浮き上がりや不均等なしわは一切なかった。手にしたときの質感は、これまでのLet'snoteとはまったく異なり、しっとりとした温もりを感じるほどだ。
色は、ビジネス利用を意識して黒だけとされている。ブラキッシュレザーを選択した場合、約1万円のコストアップとなるが、実際に手にして、高級文具に通じるその風合いを知れば、それだけの価値が十分にあると考える「違いの分かる大人」は、意外とたくさんいるのではないだろうか。
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