個性的なXPSデザインが復活!――デル「Studio XPS 435」(2/2 ページ)

» 2009年05月25日 11時30分 公開
[長畑利博,ITmedia]
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内部のスペースを確保して拡張性も十分

 内部へのアクセスは、サイドパネルの手回しネジを外すだけだ。サイドパネルの裏側をフレームで補強するなど、XPSシリーズらしい剛性の高いしっかりとした作りになっている。内部を見ると拡張スロット部分の奥行きが大きく取られていることに気がつくだろう。これなら、長さが30センチクラスの大型拡張カードやPCI Express用外部電源コネクタが必要なハイエンドグラフィックスカードでも組み込みや電源コードの取り回しが容易だ。また、12センチ角の冷却ファンの風が拡張カードに直接当たるレイアウトになっており、冷却も十分考慮されている。

前のめり姿勢が特徴だったXPS 700シリーズとは逆の、ボクシングで言うところの「スウェーバック」のように上体をそらしたスタイルが面白い(写真=左)。本体内部は十分な空間が確保されていて、拡張カードやメモリ、ドライブの増設などが行いやすい(写真=右)

 デルのデスクトップPCらしく、多様なBTOの組み合わせが可能だが、ベースとなるマザーボードは共通だ。チップセットにIntel X58 Expressを採用したATXフォームファクタで、Core i7対応ということもあってトリプルチャネル接続に対応したDDR3用メモリスロットが6基用意されている。64ビットOSを導入した場合に限られるが、最大で4Gバイトメモリ×6枚の24Gバイトという組み合わせもOKだ。

 拡張スロットは、PCI Express x16×1、PCI Express x8×1、PCI Express x1×3、PCI×1を装備する。BTOでは、CPUをCore i7-920(2.66GHz)、Core i7-940(2.93GHz)、Core i7-965 Extreme(3.20GHz)から選択できるが、標準構成ではCore i7-920を搭載することになる。グラフィックスカードは、Radeon HD 4870(グラフィックスメモリは1Gバイト)、または、Radeon HD 4850(グラフィックスメモリは512Mバイト)から選べる。

 光学ドライブは、標準構成で用意されるDVDスーパーマルチドライブのほか、Blu-rayの読み出し+DVDメディアの書き込みに対応したBlu-rayコンボドライブ、Blu-ray対応のBD-R/REディスクへの書き込みが可能なBlu-ray Discドライブが用意されている。BTOでは、DVDスーパーマルチドライブとBlu-rayドライブの両方を搭載した構成も選択可能だ。

Studio XPS 435は、Intel X58 Expressを搭載したATXフォームファクタのマザーボードを搭載する(写真=左)。コストパフォーマンスも重視するStudio XPS 435だが、6基のメモリスロットに最大6GバイトのDDR3メモリを実装できる。CPUはCore i7シリーズの920、940、そして965 ExtremeをBTOで選択可能。CPUクーラーユニットにはサイドパネルまで達するフードが取り付けられている(写真=右)

グラフィックスカードはBTOでRadeon HD 4870とRadeon HD 4850が用意されているが、評価機にはRadeon HD 4850が組み込まれていた(写真=左)。また、標準構成では付属しないSoundBlaster X-Fi Titanium(写真=中央)と地上デジタルテレビチューナーのGV-DTV030(写真=右)も搭載していた

3DゲームもマルチメディアもOK

 今回の評価作業で用いたXPS 435には、メモリがDDR3×2枚の4Gバイト、HDDでは500Gバイトモデルを搭載しているなど、デルのスペック表に記載されていない構成が一部に見られた(HDDは最小構成で750Gバイト、メモリは3Gバイト、もしくは6Gバイトになる)。

 そのため、XPS 435の性能評価でベンチマークテストを行っているが、製品として出荷される構成より結果が低くなる可能性が高い。そのため、今回掲載する測定結果は「最小構成で購入しても、これ以上の性能は出るのだな」という参考値として考えていただきたい。

PCMark Vantage:PCmark Suite 5916
PCMark Vantage:Memoryis Suite 4676
PCMark Vantage:Gaming Suite 7434
PCMark Vantage:Music Suite 4771
PCMark Vantage:Communicati Suite 4915
PCMark Vantage:Productivity Suite 4642
PCMark Vantage:HDD test Suite 3609
3DMark Vantage(Xtreme profile):3Dmark Score 2634
3DMark Vantage(Xtreme profile):GPU SCORE 2525
3DMark Vantage(Xtreme profile):CPU Score 17202

 今回測定したベンチマークテストの結果から、XPS 435は、ハイエンドゲームはともかく、DirectX 10世代の3Dゲームに十分対応できるだけの性能を持っているといえるだろう。また、従来のXPSシリーズは、騒音がやや大きいという印象があったが、XPS 435は静音性も高かった。手持ちの騒音計をフロントパネルから5センチ離して計測したところ、軽負荷時は37.7デシベル(A)と無音に近い。ただし、CPUに重負荷がかかると58.2デシベル(A)までファンノイズが高まった。この状態になるとやや耳障りだが、エンコードなど長時間に渡って重い負荷をCPUに与えるのでなければ、リビングで使っていても問題ないと思われる。

 Core i7シリーズを搭載したStudio XPSラインアップでありながら、最小構成価格が13万9980円という購入しやすい価格で、不足した機能と性能を後々拡張できる余裕もある。XPSシリーズの持つトータルデザインの高さも含めて、この価格帯で実力の伴なったデスクトップPCを求めているユーザーには、まず検討してもらいたいPCだ。

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