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“Think”のノウハウをワークステーションに凝縮──「ThinkStation S20」の内部に迫る(2/2 ページ)

» 2009年07月14日 16時30分 公開
[元麻布春男,ITmedia]
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柔軟な拡張性とツールフリーな作業性

前面に設置されたインタフェースとメモリカードリーダー。レノボ・ジャパンのスペックでは“20-in-1”と説明されているが、4つのスロットでそれぞれ挿入できるメディアカードを利用する

 標準構成で用意されるストレージデバイスは、250GバイトのSerial ATA接続3.5インチHDDを2基、光学ドライブにDVDスーパーマルチドライブを1基搭載する。評価機には日立グローバルストレージテクノロジーズの「Deskstar P7K500」が2基使われていたが、標準構成でRAIDは構成しない。

 HDD用の3.5インチドライブベイは、本体前面の中央部に3基分が横向きに用意され、拡張カードの固定ケージと同じ柔軟性のある素材で作られた樹脂マウントでドライブを固定する。左右に用意されたリングに指をかけ、内側に強く曲げた状態でマウントごと手前に引き抜く感じでドライブを取り出す。HDDの換装でも工具はいらない。

 3.5インチドライブベイの上には、フロントパネルに露出した入力パネルとメモリカードリーダーが搭載され、さらにその上には、5インチのオープンベイが2基用意される。メモリカードリーダーはコンパクトフラッシュ、SDメモリーカード、メモリースティックなど多彩なメディアに対応した20-in-1タイプで、Windows上で4台分のドライブレターを占有している。メモリカードリーダーは3.5インチフォームファクタになっており、メモリカードリーダーを取り外すことで3.5インチオープンベイとしても利用できる。

 前面パネルにはUSB 2.0×2、ヘッドフォン、マイクがある。ここにはIEEE1394用コネクタと思われるスペースも用意されているが、本体内部の拡張スロットに差されているIEEE1394拡張カードとは結線していない。せっかく標準でIEEE1394を搭載するのであれば、使いやすい前面パネルにコネクタを用意すべきだ。

ThinkStaton S20の前面(写真=左)と本体内部(写真=中央)、背面(写真=右)。背面に見える鍵はサイドパネルのロックを解除するものだ

前面に横向きで設置された3.5インチシャドウベイにはHDDを固定する樹脂製のマウントが組み込まれている(写真=左)。柔軟性に富んだ材質を使っており、手前のリングに指をかけて中央に寄せると、フレームがしなって固定ロックが外れ、手前に引いてHDDを抜き出せる(写真=右)

ThinkStationの静音性能に驚く

 先に触れたように、本体前面の最上部には2基の5インチベイがあり、標準構成では上部のオープンベイにDVDスーパーマルチドライブが組み込まれている(4105RZ5になると、DVDスーパーマルチドライブの代わりにBlu-ray Discドライブが搭載される)。さらに、本体の上端には持ち運び用のハンドルが用意されており、これが、外観上のアクセントにもなっている。

 外観で目立つもう1つの特徴は、前面パネルに採用されたハニカム(六角形)状のメッシュだ。六角形は円形に比べて単位面積当たりの通気量が多く、より効率的なエアフローが期待できる。このハニカムメッシュはIBMのサーバでも採用されている。

前面上部に取り付けられたハンドル(写真=左)。実際には、移動やラック収納時の取っ手として使うことはほとんどなく、デザイン的な意味合いが大きい。本体内部に設けられたCPUクーラーのファンとケース背面のファンは、直線に並ぶように配置されている。こういうレイアウトも冷却効果を高め、その結果、ファンの回転数を抑えることで静音性を向上させている(写真=右)

 このデザインがエアフローの効率向上にどのくらい貢献しているのかはともかくとして、ThinkStation S20はワークステーションとしてはノイズがかなり少ない。電源投入直後こそファンが全速で回転するが、すぐ静かになる。稼働中のノイズレベルは、一般的なデスクトップPCとほとんと変わらない。なお、レノボ・ジャパンが示している動作音の公称値は、アイドル時で27デシベル、Serial ATA接続HDD動作時で31デシベルとなっている。

 ワークステーションの性能評価は、ユーザーが利用するアプリケーションに大きく依存するため、汎用的な視点で論じることはできないが、今回実施したいくつかの汎用ベンチマークテストの結果を見るだけでも、ThinkStationのパフォーマンスは悪くないといえるだろう。SPECviewperfやCINEBENCHの結果を見る限り、プロフェッショナル向けの3Dグラフィックスカードとしては比較的安価な製品であるにもかかわらず、FirePro V5700のスコアはかなり良好だと言える。

CrystalMark 2004R3
Mark 338784
ALU 53927
FPU 60238
MEM 37507
HDD 11063
GDI 7002
D2D 3953
OGL 165094
CINEBENCH 10
OpenGL Standard 7593
Single CPU Render 3533
Multiple CPU Render 14194

SPECviewperf 10.0(1280×1024ドット) シングルスレッド 2スレッド 4スレッド
3dsmax-04 46.56 87.36 122.2
catia-02 47.16 75.93 93.82
maya-02 252.41 253.37 202.81
proe-04 49.3 74.91 64.48
sw-01 112.46 152.29 177.09
tcvis-01 38.87 41.94 27.31

 レノボ・ジャパンのWebサイトに記載されている4105RZ6の価格は29万4000円で、同クラスのワークステーションと比べると価格競争力にやや欠けるが、設置場所にあまり余裕がなく、一般オフィスに近い環境でワークステーションを利用しなければならないユーザーにとって、コンパクトで静かなThinkStation S20は、有力な選択肢となるだろう。

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