Let'snoteの新シリーズとして登場した「Let'snote C1」は、液晶ディスプレイを反転させてタブレットPCとしても使えるコンバーチブルタイプのワンスピンドルノートPCだ。Let'snoteシリーズで初めてのコンバーチブルタイプというだけでなく、このカテゴリーのモデルとしてもユニークな機構を導入する。
ここでは、Let'snote C1の試作機を用いて、特徴的な外観と機能、そして、ベンチマークテストで測定した性能を紹介しよう。なお、本体に用意されたインタフェースやデザイン、ベンチマークテストで測定した結果などは、試作機で確認したものなので、製品版では変更される可能性もある。また、法人向けの製品であるため、クライアントのリクエストに応じて搭載するインタフェースも変更可能であることも留意していただきたい。
Let'snote C1の最も重要な特徴の1つが、液晶ディスプレイ反転のために導入した「トリプルヒンジ機構」だろう。多くのコンバーチブルノートPCでは、液晶ディスプレイの中央に2軸のヒンジを設けているが、円形の大きなヒンジ構造となってしまってデザインと使い勝手(特に持ち運びにおける)に影響するのと、液晶ディスプレイを回転するときの力が1カ所に集中すること、そして、1カ所で支えることで液晶ディスプレイがぐらついてしまうことなど、いろいろと不利な点がある。
Let'snote C1では、ボディの左右両脇と、中央の3カ所に回転軸を設けることで、回転にかかる力を分散してヒンジの耐久性を高めるとともに、ヒンジ構造の小型化と軽量化を実現した。さらに、液晶ディスプレイのぐらつきを軽減して、スタイルと使い勝手も通常のノートPCやタブレットPCと変わらないようになった。
液晶ディスプレイには、ワコム製のマルチタッチ対応デジタイザを内蔵している。タッチパネルに0.7ミリ、液晶パネルに0.21ミリの薄い強化ガラスを採用することで堅牢性を維持しつつ軽量化も図っている。液晶ディスプレイ右下には輝度、ソフトウェアキーボードの起動、表示方向の切り替え、画面のズーム、ユーザーが登録したアプリケーションのラウンチャーに使うボタンを配置する。これらは、キーボードが使えないタブレット状態で利用することになる。
ほかのLet'snoteシリーズと異なり、キーボードはボディの横幅いっぱいではなく左右の両脇にスペースを確保している。これは、タブレット状態で使用するときに、反転させた液晶ディスプレイを支えるためにゴム足を設けるためだ。
Let'snote C1のインタフェースは、SDメモリーカードスロット、PCカードスロット(TYPE II対応)、左右側面に用意されたUSB 2.0、アナログRGB出力、有線LAN(1000BASE-Tまで対応)を備える。また、無線接続としてIEEE802.11 a/b/g/nとモバイルWiMAX、Bluetoothに標準で対応するほか、マイレッツ倶楽部モデルではSIMカードを差して3GによるワイヤレスWANも利用可能だ。
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