「Monster X3」を冷静に使うイマドキのイタモノ(2/3 ページ)

» 2011年02月22日 11時00分 公開
[芝田隆広,ITmedia]
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標準の録画ユーティリティはシンプル

 付属CDからインストールするMonster X3標準のユーティリティは、シンプルな機能しか用意していない。入力された映像のプレビュー、録画、静止画キャプチャー、録画した動画の再生といった基本的な機能のみを備えている。解像度、および、インタレースとプログレッシブの設定は、入力された信号に応じてユーティリティ側が自動で調整するため、手動で設定はできない。

製品の導入はとても簡単だ。PCにMonster X3を装着して起動し、付属CDからドライバとユーティリティをインストールするだけ(写真=左)。ドライバをインストールして正常に認識されると、デバイスマネージャで「SKNET MVX3 BDA DEVICE」として表示される(写真=中央)。付属する録画ユーティリティの機能はシンプルだ。ウィンドウ下部の操作ボタンで、録画や静止画キャプチャーを行う。解像度やインタレース/プログレッシブの設定は、入力した映像データを検知して自動で行なう(写真=右)

 設定画面では、動画と静止画の保存先設定、録画データに対する圧縮形式の指定などが行なえる。選択できる動画形式は、MPEG-2、および、H.264/AVCを標準でサポートする。このほか、録画形式として「その他」を選べば、DivXやWMV、HuffyuvなどといったコーデックもPCにインストール済みであれば選択できる。なお、静止画の保存フォーマットはBMP形式のみだ。

 録画用のPCには、ハイスペックな構成が要求される。エスケイネットによれば、1080/24pのMPEG-2/H.264録画ではCore i7-860(2.8GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.46GHz)同等以上、1080/60iではMPEG-2で動作クロック2GHzのCore 2 Duo(Core 2 Duo E4400相当)、H.264ならば動作クロック2.4GHzのCore i5(Core i5-750S相当)のそれぞれと同等以上のCPUを勧めている。

 さらに、録画したファイルのサイズも大きくなるので、それに見合ったデータストレージが必要だ。今回の評価作業で確認できた録画ファイルのサイズでは、1分間録画した場合で、初期設定のMPEG-2(12Mbps VBR)だと115Mバイト程度、H.264(6Mbps/品質9)だと15Mバイト程度になった。また、MPEG-2やH.264で発生する圧縮による画質の劣化を避けたいユーザーは、無圧縮AVIやHuffyuvなどの可逆圧縮(映像の圧縮は行なわずmファイルサイズのみ縮める)を行うと、入力画質のままで録画ができる代わりにファイルサイズが大きくなるが、試しに、Huffyuvを利用し、1080iの映像を1分間録画してみたところ、ファイルサイズは2.5Gバイトほどになった。画質重視ユーザーは、可能な限り高速なCPUと、高速なHDDを用意して、できればHDDをRAID構成にするのが望ましい。

録画ユーティリティの設定画面。録画におけるPCの負荷を軽くしたい場合は、「一般」タグの「録画」で「なし」にチェックを入れて、録画時の映像と音声のプレビューを切ってしまう手もある(写真=左)。「保存場所」タグでは、動画や静止画の保存先を指定できる(写真=右)

「キャプチャー」タグでは、録画時の映像と音声形式を指定できる。標準で設定が用意されているのはMPEG-2とH.264/AVCだ(写真=左)。「その他」にチェックを入れると、PCにインストールされている各種コーデックを選べる。画質を重視するユーザーは、PC側でかなり高いパワーが必要となるが、非圧縮やHuffyuvなどの可逆圧縮形式を利用するといい(写真=右)

 なお、標準の録画ユーティリティに、録画予約、タイマー録画などといった機能はない。これらを行ないたい場合は、詳細な設定が行なえるフリーソフトの「アマレコTV」(amaman氏作)などを試してみるといいだろう。

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