搭載するTegra 2は1GHzで動き、1Gバイトのフラッシュメモリと32GバイトのSSDをデータストレージとして利用する。ディスプレイは解像度1280×800ドットのマルチタッチパネルで、ほかにもGPSと加速度センサー、環境光センサー、デジタルコンパスなど、競合するAndroidタブレットとスペックはそれほど変わらない。このあたり、Netbook全盛期を思い出してしまうが、Androidタブレットでは、ベンダーが用意したプリインストールアプリや独自にカスタマイズしたホーム画面などで差別化を図っている。
IdeaPad Tablet K1のホーム画面は、中央に「見る」「メール」「聞く」「リーディング」、そして、Webブラウザを呼び出す地球儀アイコンがある。地球儀アイコン以外はアイコンが大きく、かつ、どういった機能か想像しやすい。なお、「リーディング」は、Zinioのオンラインストアで扱っている電子ブックに限って購入できる。この中央のアイコン以外にも、画面の左右にAndroidマーケットやGoogleマップ、画面回転のロック、マナーモード切り替え、レノボが独自に用意するApp Shopなどが並び、基本的なことは“すぐにできる””ようになってる。
ただ、“Androidを使うのがまったく初めて”というユーザーがすぐに使う場合、Gmailのアカウント作成についてほとんど説明がないのは気になるところだ。Gmailにアカウントを登録しなくても大半の機能は利用可能だが、Androidマーケットで新しいアプリケーションを入手するなら必須になるので、“どういったものか”“どのように登録するか”という明確なガイダンスがほしい。
なお、ホーム画面にあるドロイド君アイコンは、Androidデバイスを使うTipsをいろいろと紹介してくれるが、その直訳感がすごい。自社名すら微妙にいい間違えていたり、SNSを「“社会接触”総合社交ネット」と妙に納得してしまう日本語に翻訳したりと、ある意味、上質なエンターテイメントであるのでないかと考えてしてしまうほどに、ユーザーを楽しませてくれる。
ユーザーインタフェースでIdeaPad Tablet K1が独自で用意しているのが、先ほども紹介した「OFN」だ。多機能ホームボタンといえるもので、横画面の状態でOFNをクリックするとホーム画面に戻る。長押しをするとAndroidデバイスでは実行が難しいスクリーンキャプチャが撮れ、上方向のフリックでメニュー、下方向のフリックで戻るという操作ができる。
すべてのアプリに対応というわけではないが、WebブラウザではOFNを使うことで閲覧がかなり楽になる。一時的に片手持ちにする時間が減らせるおかげで、長時間の使用でも疲れない。両手持ち操作では楽に操作できるOFNが重宝するはずだ。
レノボが用意したオリジナルアプリには、Gmailやメール、メモ帳、Twitter、facebookにアクセスできる「Socail touch」がある。ウィジェットととしてホーム画面に表示できるのでチェッカーとしても利用できる。また、レノボが用意したオリジナルのランチャーも便利だ。画面右下に表示されるので、両手で本体を持ったままでも右手親指で起動するアプリを選べる。タブレットデバイスのユーザーには分かると思うが、よく使うアプリは10種類ほどに固定化されるので、右手親指で扱えるランチャーの利便性は容易に想像できるだろう。
ソフトウェアキーボードは、GO Dev Teamが開発した「Go Keyboard」を導入する。Androidマーケットでも入手できる日本語変換に対応したアプリだ。標準のキーボードより背は短いが、横に広くて入力しやすい。
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