PCにさまざまな負荷をかけて性能をテストするPCMarkの最新版に用意するストレージ関連のスコア「Storage Score」で各項目を計測している。総合値のSecondary storage scoreは、Intel SSD 520が5308、Intel 510が5194と、Intel SSD 520が上回る結果となった。動画のテストでは、DVカメラの動画転送と読み出しを行うテストではシーケンシャル性能に勝るIntel SSD 510が有利となり、Windows Media Centerを使って2番組を録画するといったテストを行うWindows Media Centerの数値や、実質的なアプリケーション動作の結果に近いゲーム「World of Warcraft」の起動、データアクセスなど行いのストレージの転送速度を見る「gaming」の結果もIntel SSD 520が良好という、これまでのテスト結果を裏付けるデータが見て取れる。
PCMark 7 Storage score | SSD 520 240Gバイト | SSD 510 250Gバイト | Crucial m4 64Gバイト |
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Secondary storage score | 5308 | 5194 | 5019 |
Windows Defender (Mバイト/秒) | 5.52 | 5.41 | 5.48 |
importing pictures (Mバイト/秒) | 27.92 | 27.76 | 20.78 |
video editing (Mバイト/秒) | 23.27 | 23.23 | 22.77 |
Windows Media Center (Mバイト/秒) | 8.25 | 8.19 | 8.15 |
adding music (Mバイト/秒) | 1.4 | 1.4 | 1.4 |
starting applications (Mバイト/秒) | 55.61 | 51.54 | 54.76 |
gaming (Mバイト/秒) | 16.94 | 16.3 | 16.31 |
海外での利用例の多いSSD用ベンチマークテストとして知られている「AS SSD Benchmark」も計測してみた。テスト項目はISOファイルのコピーやプログラムやゲームなどのファイルコピーを行う「Copy-Benchmark」と、データの圧縮効率を見るための転送速度の変化グラフを表示する「Compression Benchmark」の2種類だ。
Copy-Benchmarkは、上記のテストで見てきた結果と同じだが、Compression Benchmarkでは、Intel SSD 510が0〜100パーセントの圧縮率の範囲で、ほぼ変化のない平行線なのに対して、Intel SSD 520のWriteが圧縮率の差違によって数値の変化が大きく、100パーセントに近づくと高い転送速度が出ていることが分かる。
インテルの資料に、Serial ATA 3Gbps接続時のスペックが記載されていたので、Intel SSD 520のCrystalDiskMark v3.0.1bのテストのみ、Serial ATA 3Gbps用コネクタに接続して計測した。マザーボードはまだSerial ATA 3Gbpsの環境だが、Intel SSD 520シリーズを載せてみたいというユーザーは参考にして欲しい。
結果はスペック通りにシーケンシャル性能が激減するほか、全体的に性能が下がる傾向にある。ただ、Intel SSD 520の特徴であるランダムアクセス性能に関しては比較的影響が少ないため、このあたりを重視するユーザーは交換する効果が出てくるだろう。
性能評価の結果をIntel SSD 510シリーズと比較すると、Intel SSD 520がすべての項目で大きく向上しているのが分かる。特にランダムアクセスの性能は実アプリケーションの体感速度を改善するのに貢献するだろう。ただし、気になるのは価格だ。OEM価格は、60Gバイトモデルで1万1550円、120Gバイトモデルで1万7760円、180Gバイトモデルで2万8610円、240Gバイトモデルで3万9470円、480Gバイトモデルで7万7460円と、同容量のSandForce SF-2281コントローラ搭載製品と比べると割高だ。
そういうIntel SSD 520を導入する意義はどのあたりにあるか考えて見ると、やはりIntel Solid-State Drive Toolboxを始めとするソフトウェア環境と、サポートの確実性といった点が挙げられる。すでにIntel SSD 520は、Intel Solid-State Drive Toolboxの動作確認対象に含まれている。そうした信頼性を重視するユーザーなら、十分選択肢に入る製品だろう。
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