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» 2012年03月12日 16時30分 公開

“第4世代”の進化はホンモノか?――「Let'snote NX1」徹底検証これぞ日本の戦うモバイルPC(4/5 ページ)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

第4世代Let'snoteの実力をベンチマークテストで確認

 今回入手したLet'snote NX1(CF-NX1GEADR)のスペックを改めて紹介すると、Core i5-2540M vPro(2.5GHz/最大3.3GHz)、4Gバイトメモリ、500GバイトHDD、Intel HD Graphics 3000、64ビット版Windows 7 Professional(SP1)という内容だ。性能を確認するため、各種ベンチマークテストを実施した。

Windowsエクスペリエンスインデックスのスコア

 Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアは右の通り。CPU内蔵のグラフィックス機能を利用しているため、グラフィックスのスコアは4.4にとどまっているが、プロセッサのスコアは7.1と優秀だ。

 プライマリハードディスクの5.9というスコアはHDD搭載モデルとしては標準的といえる。メモリのスコアが5.9なのはおそらくシングルチャンネルのためで、メモリスロットにメモリを増設すればデュアルチャンネルアクセスが有効になり、少しよいスコアになると思われる。

 総合性能のテストであるPCMark 7およびPCMark Vantageの結果については、参考までにLet'snote SX1のマイレッツ倶楽部モデルプレミアムエディション(CF-SX1HEMDP)のスコアも併記した。店頭モデルと直販のプレミアム構成でどの程度の性能差があるのかも含めて見ていこう。

 PCMark 7とPCMark Vantageの結果は、ストレージ性能に影響する部分が大きく、SSD搭載機ではスコアがかなり伸びる傾向にある。したがって、HDDを搭載したLet'snote NX1(CF-NX1GEADR)のスコアは、やはりHDD搭載の標準的なA4ノートPCと同レベルだ。Let'snote SX1(CF-SX1HEMDP)との比較はもちろんだが、最近はUltrabookをはじめ、SSDを標準装備するモバイルノートPCが多くなっているので、それらと比べると少々控えめなスコアといえる。

 とはいえ、Windows 7を1600×900ドットの高解像度で快適に利用できるだけのパフォーマンスは十分備わっており、これらベンチマークテストの結果だけを見てSSD搭載のUltrabookより性能が低いとはいい難い。

 テスト結果に併記したLet'snote SX1(CF-SX1HEMDP)クラスの突出した性能を求めるならば、Core i7-2640M vPro(2.8GHz/最大3.5GHz)、8Gバイト、256GバイトSSDと基本スペックが共通化されているマイレッツ倶楽部モデルプレミアムエディションを選べば、ほぼ同等の性能を発揮できるはずだ。

 Intel HD Graphics 3000搭載PCは3D性能の振れ幅が大きい傾向があるが、本製品の3D系ベンチマークテストのスコアは、Intel HD Graphics 3000搭載機の中でも低めのほうに位置する。標準状態でメモリがシングルチャンネルアクセスであることも影響していると思われる。

PCMark 7のスコア(グラフ=左)。PCMark Vantageのスコア(グラフ=右)

3DMark Vantageのスコア(グラフ=左)。3DMark06のスコア(グラフ=右)

2つのバッテリーで駆動時間はどれくらい違うのか?

 バッテリー駆動時間は海人氏のBBench 1.01を利用して測定した。無線LANで常時接続し、「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」および「10秒間隔でのキーストローク」の設定でテストしている。Windows 7の電源プランは標準の「パナソニックの電源管理(標準・ディスプレイ輝度40%)」を利用した。

バッテリー駆動時間の計測結果(BBench 1.01)

 この条件で、バッテリー満充電の状態から残り5%で休止状態に入るまでの時間を計測したところ、軽量バッテリー装着時で4時間20分、標準バッテリー装着時で約8時間41分という結果だった。

 公称値に比べて物足りなさは残るが、40%の輝度設定でネットに常時接続してのテストなので、軽量バッテリーでもモバイルPCとして十分実用的な数値ではあるだろう。標準で予備バッテリーが付属していると考えれば、2つのバッテリーで長時間駆動のニーズにも対応できる。

 ボディは従来より薄くなり、放熱のためのスペースも狭まったが、放熱ファンやヒートシンクの改良で対処している。放熱ファンは従来の35ミリ角14ミリ厚から、48ミリ角10ミリ厚と羽根が長く薄いものに変更し、新開発の羽根形状で風量を7%アップしたという。クーラーユニットのヒートリンクも従来のアルミ板金から、小径の放熱フィンが敷き詰められたアルミダイキャスト製に変わり、放熱面積を拡大している。

 実際にボディの表面温度を放射温度計で計測したが、発熱の処理は悪くない。高負荷をかけ続けると、キーボードとパームレストを含めてボディの左側が少しじんわりと温かくなってくるが、少しの負荷ならば、ほとんど気にならないだろう。

 一方、静音性については、アイドル時の動作音は静かな部屋でなければ気付かない程度だが、ちょっとした負荷でもファンノイズがはっきり分かるような音に変わり、あまり静粛とはいい難い印象だ。CPUにマルチスレッドで負荷がかかったり、3DゲームなどでGPUに負荷がかかるような処理では、さらにファンの音が大きくなる。

 ただし、Let'note NX1ではファンの動作モードを選ぶことができる。「標準」から「低速」に変えてみたところ、低負荷時、高負荷時ともに明らかに動作音が抑えられ、ファンの音はかなり気にならなくなった。この状態でPCMark 7の総合スコアを計測してみたところ、1割程度スコアが低下したが、このような選択肢が用意されているのはありがたい。

室温24度の環境において、3DMark06を2回実行した直後のボディ表面温度を放射温度計で測定した結果(グラフ=左)。暗騒音32デシベル/室温24度の環境で本体手前5センチに騒音計を設置し、動作音を測定した結果(グラフ=右)

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