インテル、“Ivy Bridge”こと「第3世代Core」を正式発表第3世代がやってきたぞー!

» 2012年04月24日 11時00分 公開
[ITmedia]

「ただのTickではない! Tick+だ!」

 インテルは、“Ivy Bridge”の開発コード名で呼んでいた「第3世代Coreプロセッサー・ファミリー」を4月24日(日本時間)に発表した。今回登場するのは、デスクトップPC向けに「Core i7-3770K」「Core i7-3770」「Core i7-3770T」「Core i7-3770S」「Core i5-3570K」「Core i5-3550」「Core i5-3450」「Core i5-3550S」「Core i5-3450S」と、ノートPC向けに「Core i7-3920XM」「Core i7-3820QM」「Core i7-3720QM」だ。

 Ivy Bridgeでは、Sandy Bridge世代のアーキテクチャを22ナノメートルプロセスルールに移行しただけでなく、3Dトライゲートトランジスタ技術を、インテルの量産CPUで初めて導入した。この技術の導入によって、Ivy Bridge世代のCPUはリーク電流を抑え、その結果、発熱と消費電力も抑制しながら、高クロック動作も可能にした。(記事掲載当初、仕様表に間違いがありました。おわびして訂正いたします)

デスクトップPC向け第3世代Coreプロセッサーファミリー主要仕様(Standard Power モデル)
プロセッサーナンバー Core i7-3770K Core i7-3770 Core i5-3570K Core i5-3550 Core i5-3450
TDP 77ワット 77ワット 77ワット 77ワット 77ワット
コア数 4コア 4コア 4コア 4コア 4コア
同時処理スレッド数 8スレッド 8スレッド 4スレッド 4スレッド 4スレッド
ベースクロック 3.5GHz 3.4GHz 3.4GHz 3.3GHz 3.1GHz
Turbo Boost Technology有効時最大 3.9GHz 3.9GHz 3.8GHz 3.7GHz 3.5GHz
DDR3 1600MHz 1600MHz 1600MHz 1600MHz 1600MHz
3次キャッシュメモリ 8Mバイト 8Mバイト 6Mバイト 6Mバイト 6Mバイト
統合グラフィックスコア Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 2500 Intel HD Graphics 2500
グラフィックスコアベースクロック 650MHz 650MHz 650MHz 650MHz 650MHz
ダイナミッククロック最大 1150MHz 1150MHz 1150MHz 1150MHz 1100MHz
Intel SIPP 非対応 対応 非対応 対応 非対応
vPro対応 非対応 対応 非対応 対応 非対応
Intel VT-d 非対応 対応 非対応 対応 非対応
Intel TXT 非対応 対応 非対応 対応 非対応

デスクトップPC向け第3世代Coreプロセッサーファミリー主要仕様(Low Powerモデル)
プロセッサーナンバー Core i7-3770T Core i7-3770S Core i5-3550S Core i5-3450S
TDP 45ワット 65ワット 65ワット 65ワット
コア数 4コア 4コア 4コア 4コア
同時処理スレッド数 8スレッド 8スレッド 4スレッド 4スレッド
ベースクロック 2.5GHz 3.1GHz 3GHz 2.8GHz
Turbo Boost Technology有効時最大 3.7GHz 3.9GHz 3.7GHz 3.5GHz
DDR3 1600MHz 1600MHz 1600MHz 1600MHz
3次キャッシュメモリ 8Mバイト 8Mバイト 6Mバイト 6Mバイト
統合グラフィックスコア Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 2500 Intel HD Graphics 2500
グラフィックスコアベースクロック 650MHz 650MHz 650MHz 650MHz
ダイナミッククロック最大 1150MHz 1150MHz 1150MHz 1100MHz
Intel SIPP 対応 対応 対応 非対応
vPro対応 対応 対応 対応 非対応
Intel VT-d 対応 対応 対応 非対応
Intel TXT 対応 対応 対応 非対応

ノートPC向け第3世代Coreプロセッサーファミリー主要仕様
プロセッサーナンバー Core i7-3720QM Core i7-3820QM Core i7-3920XM
TDP 45ワット 45ワット 55ワット
コア数 4コア 4コア 4コア
同時処理スレッド数 8スレッド 8スレッド 8スレッド
ベースクロック 2.6GHz 2.7GHz 2.9GHz
Turbo Boost Technology有効時最大 シングルコア 3.6GHz 3.7GHz 3.8GHz
デュアルコア 3.5GHz 3.6GHz 3.7GHz
クアッドコア 3.4GHz 3.5GHz 3.6GHz
DDR3 1600MHz 1600MHz 1600MHz
3次キャッシュメモリ 6Mバイト 8Mバイト 8Mバイト
統合グラフィックスコア Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000 Intel HD Graphics 4000
グラフィックスコアベースクロック 650MHz 650MHz 650MHz
ダイナミッククロック最大 1250MHz 1250MHz 1350MHz

 Ivy Bridgeの基本構成は、Sandy Bridge世代とほぼ共通するが、それぞれのユニットで最適化や機能強化が図られている。PCI Expressインタフェースは第3世代に対応し、メモリコントローラはDDR3の1600MHz動作を標準設定でサポートするだけでなく、省電力駆動のDDR3L(Low voltage DDR3)も利用できる。また、統合グラフィックスでは、「Intel HD Graphics 4000」と「Intel HD Graphics 2500」が登場する。実行ユニットの数が、従来のIntel HD Graphics 3000の12基と比べて、Intel HD Graphics 4000で16基に増えた。なお、Intel HD Graphics 2500の実行ユニットは、Intel HD Graphics 2000と同じ6基となる。DirectX 11に対応し、Quick Sync Videoは2.0にバージョンが上がった。さらに、グラフィックスコアを利用してセキュリティ機能を強化する「Intel Identity Protection」を導入した。

クアッドコアを搭載するIvy Bridge世代のダイ。構成トランジスタ数は14億個。ダイサイズは160平方ミリメートルになる(写真=左)。統合したグラフィックスコアの進化もIvy Bridge世代の特徴だ。新たにセキュリティに利用する「Intel Identity Protection」を導入した(写真=中央)。すでに出荷しているIntel 7シリーズチップセットと組み合わせることで、第3世代PCI Expressや3画面の同時出力、Thunderboltサポートといった、Ivy Bridge世代で導入した新機能が利用できる(写真=右)

 デスクトップ向けモデルは、Sandy Bridge世代と同じLGA 1155に対応する。Intel 7 シリーズチップセットと組み合わせると、統合グラフィックスコアのみの構成でも3画面同時出力が可能などのIvy Bridgeに備える機能がフルで利用できる。それに加えて、Ivy BridgeをIntel 6 シリーズチップセット(ただし、Intel Z68 Express、Intel P67 Express、Intel H67 Express、Intel H61 Expressに限る)と組み合わせても利用できる。ただし、この場合、映像の同時出力は2画面までと、チップセットの制限で使えない機能も出てくる。

 今回インテルが発表したモデルの1000個ロットあたりの単価は以下のようになる。

プロセッサーナンバー 価格
Core i7-3920XM 9万2330円
Core i7-3820QM 4万7850円
Core i7-3720QM 3万1840円
Core i7-3770K 2万7970円
Core i7-3770 2万4770円
Core i7-3770T 2万4770円
Core i7-3770S 2万4770円
Core i5-3570K 1万8960円
Core i5-3550 1万7270円
Core i5-3550S 2万1060円
Core i5-3450 1万5500円
Core i5-3450S 1万5500円

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