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第3世代Core i7+GeForceで7万円台の14型ノート――「HP Pavilion dv4-5000」を試すパワフルでスタミナ十分、そして意外に安い(2/3 ページ)

» 2012年05月17日 19時20分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

コストパフォーマンス重視の基本スペック

 チップセットはIvy Bridge向けの最新モデルであるIntel HM77 Expressを採用。メモリはPC3-12800 SO-DIMMに対応し、4Gバイト(4Gバイト×1枚)を搭載する。データストレージは2.5インチHDD(7200rpm)を内蔵し、容量は500Gバイトだ。光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブを右側面に装備している。

底面のバッテリーを取り外し、外した場所に現れるレバーを操作することでカバーが分離でき、SO-DIMMスロットと2.5インチHDDベイにアクセス可能になる(写真=左)。CPU-Zの情報表示画面(画面=右)。メモリはPC3-12800 SO-DIMM(DDR3-1600)に対応。SO-DIMMは1枚で4Gバイトのため、メモリアクセスはシングルチャンネルアクセスとなる

 通信機能は有線LAN(1000BASE-T)、IEEE802.11b/g/nの無線LAN、Bluetooth 4.0を装備する。端子類は、2基のUSB 3.0、USB 2.0のほか、前面にSDメモリーカードスロット(SDXC/SDHC、MMC対応)を備える。ディスプレイ出力はHDMI 1.4a、アナログRGBの2系統で、ヘッドフォン、マイクと必要十分な内容だ。液晶フレーム上部には約102万画素のWebカメラ(HP TrueVision HD Webcam)も搭載している。プリインストールOSは64ビット版Windows 7 Home Premium(SP1)を導入している。

 CPUとGPUが高性能な割に、他の基本スペックは標準レベルで、シングルチャンネル構成のメモリなど割り切りも見られる。dv4-5010TXはラインアップの下位モデルという位置付けでもあるため、コストパフォーマンスを重視しているのだろう。

前面にメモリカードスロットを配置(写真=左)。背面にインタフェース類はない(写真=右)

左側面には2基のUSB 2.0、HDMI出力、アナログRGB出力、音声入出力、排気口が並ぶ(写真=左)。右側面には光学ドライブ、USB 2.0、カバー付きの有線LAN、ACアダプタ接続用のDC入力、盗難防止ロック用スロットを搭載する(写真=右)

 ちなみに、ボディカラーに「カーマインレッド」を採用する上位モデル(dv4-5011TX)は、2.5インチの750GバイトHDD(7200rpm)にmSATAの32GバイトSSDを組み合わせたハイブリッド構成となっているほか、BD-ROMドライブ(DVDスーパーマルチドライブ機能付き)を内蔵するなど、ストレージの強化が目立つ。また、オフィススイートのMicrosoft Office Personal 2010(SP1)もプリインストールされる。

液晶ディスプレイは標準的な解像度、オーディオ面にこだわり

 14型ワイド液晶ディスプレイの表示解像度は1366×768ドットと標準的だ。表示品質は低価格帯のノートPCとしては標準的だが、最大輝度は最近の製品としてはやや暗めの部類に入るだろう。とはいえ、室内で使うホームモバイルでは、暗く感じない程度の輝度を確保している。表面は光沢仕上げのため、照明や外光は映り込みやすい。

 液晶ディスプレイのヒンジの角度は約123度までとあまり後ろまでは開かないため、上からのぞき込むような姿勢では見やすい角度まで調整できないこともあるが、通常の利用方法では特に不都合はない。

 HPが注力するオーディオ面へのこだわりは健在だ。世界的な音楽プロデューサーのDr.Dre氏が監修するBeats Audioブランドのステレオスピーカーをキーボードの奥に搭載し、底面にサブウーファーも内蔵することで、ノートPCとしては低音の効いた迫力あるサウンドが楽しめる。

14型ワイド液晶ディスプレイの解像度は1366×768ドット、表面は光沢仕上げだ(写真=左)。液晶ディスプレイのチルト角度は少々狭い印象(写真=中央)。オーディオ面では、Beats Audioソフトウェアが導入されている(写真=右)。音楽/映画などコンテンツに合わせてチューニングされたプリセットが用意されており、メリハリのあるサウンドでコンテンツを楽しめる

浮き石型キーボードと大きめのタッチパッドを装備

キーピッチに余裕があるキーボードを搭載するが、Enterの右に1列キーが並ぶなど、配列には少しクセがある

 キーボードは、キートップのみが表面に露出したアイソレーションタイプ(HPは浮き石型と呼ぶ)を採用。キーピッチは約19×19ミリと広く、キーストロークは約1.8ミリとアイソレーションタイプでは十分深い。キー配列は6段だが、Enterキーの右にキーを置いていたり、カーソルの上下キーが小さい(縦約8ミリ)など、配列には少しクセがある。

 一方、キーボードユニットの立て付けはしっかりしており、強めにタイプしてもたわみなどを感じることがない点は好印象だ。タッチ感は、スイッチの反発がやや強めだが、特に長文を入力する用途でもなければ問題ないだろう。

 キーボード手前には2ボタン式のタッチパッドがある。タッチパッドのサイズは90×40ミリと大きく、パッドの滑りはよい。左上をタップすることで、タッチパッドを直ちに無効化することも可能だ。

 タッチパッドにはシナプティクス製のドライバが導入されており、2本指を使った上下/左右スクロールのほか、2本指の開閉でズーム/パンを行うつまみズームや、2本指をパッド上で回すようになぞることで表示を回転させる回転機能なども備えている。左右ボタンは独立成形のため押しやすく、操作性は良好だ

タッチパッドにはシナプティクス製のドライバを導入している(画面=左)。2本指を使ったスクロール機能のほか、2本指の開閉でズーム/パンを行うつまみズームや回転機能などが利用できる。ノートPCの使用場所や環境の変化に応じて、パフォーマンスやファンの状態を細かく調整することで表面温度を低く保つという「Cool Sense」ユーティリティも導入されている(画面=右)

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