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» 2012年07月02日 13時06分 公開

フフフ、こうも簡単に入れ替えられるとはな:こんなに手軽――QNAP「TurboNAS」を新モデルにリプレースする (2/3)

[瓜生聖,ITmedia]

ファームウェア「3.7.1」

 TurboNASはファームウェアのアップデートで頻繁に機能拡張、性能アップが図られていることも特徴の1つだ。原稿執筆時の最新ファームウェアは「3.7.1」。前回紹介したバージョン3.5.0からの変更点を紹介しよう。

  • クラウド対応の強化(3.5.2から)

 AMAZON S3、ElephantDriveに続き、Symformクラウドストレージに対応した。従来よりサポートされていた2つのクラウドストレージが基本有料サービスだったのに対し、Symformは無料で利用可能(有料オプションあり)だ。

 Symformは、同社がRAID 96と呼ぶ独自のデータ冗長化技術とP2P技術を応用したクラウドストレージサービスで、同サービスを利用するユーザーのPCなどのデバイス上に分割・暗号化されたデータを保存する。ユーザー自身のストレージの一部を提供することで200Gバイトまで無料で、さらに月額3.50USドル(エンドユーザーライセンス:原稿執筆時点で約280円)で無制限のクラウドストレージが利用できる。もっとも、利用する分の容量を提供する必要があること、ローカルの指定ディレクトリに対して同期を取るバックアップ用、という仕組みのため、単純にストレージ容量の追加として使えるわけではない。ローカルのストレージをクラウドストレージに変換する、というイメージが近いかもしれない。

 なお、ストレージを提供せずに利用権を購入することもできるが、こちらは100Gバイトあたり月額10USドル(原稿執筆時点で約800円)となっている。

Symformのステータス。ストレージ容量を提供(contribute)しない場合は15ギガバイトまで利用可能(画面=左)。ストレージ容量を提供するとその容量分だけクラウドストレージが利用可能になる。ただし無料サービスでは200Gバイトまで(画面=右)

  • VPNのサポート(3.6.0から)

 VPNがサポートされ、TurboNASをVPNサーバとして使うことができるようになった。OS標準や各種ガジェットでも対応しているPPTPと、クライアントソフトウェアを必要とするOpenVPNに対応している。これまでは外出先でAndroidやiOSからTurboNAS上のファイルにアクセスするには、MyCloudNASサービスを使ってWebベースのUIから利用するか、専用アプリであるQMobileを使うか、だった。

 外出先からVPN接続すればTurboNASに限らず、Wi-FiでLANに接続しているときと同じようにLAN上のリソースが活用できる。

VPNサービスではPPTP設定とOpenVPNをサポート(画面=左)。Android端末ではVPN設定は「ワイヤレスとネットワークの設定」の中にある(画面=中央)。「VPNの追加」を選択。TurboNASがサポートしている「PPTP VPNを追加」を選ぶ(画面=右)

PPTPの詳細では暗号化を有効にしておく(画面=左)。VPN設定を選択、ユーザー名とパスワードを入力して接続すると通知エリアに鍵アイコンが表示される(画面=中央)。ESファイルエクスプローラの画面。3G回線なのにLAN接続していることが分かる(画面=右)

  • ローカルプレイバック機能(3.6.0から)

 TurboNASのUSBポートにUSBスピーカーなどのサウンドデバイスを接続することで、TurboNASから直接音楽を再生させることができるようになった。これはMusic Stationから制御できるが、それと同時にiOS/Androidの専用アプリであるQMobileにもリモートプレイ機能が追加された。この連携によってTurboNASをジュークボックスに、iOS/Android端末をそのリモコンとして利用することができる。

ローカル再生が制御できるかどうかはアカウントごとに指定できる(画面=左)。MusicStationからローカル再生しているところ。ストリーミングを選択すれば手元のPCで再生される(画面=中央)。インターネットラジオの再生も可能。対応形式はplsとm3uだ(画面=右)

インターネットラジオのURLはSHOUTcast RADIO DIRECTORY(http://www.shoutcast.com/)から検索できる(画面=左)。QMobileに追加された「リモートミュージック」のメニュー。利用できるのはローカル再生が許可されているアカウントでログインした場合のみ(画面=中央)。メニューでは「リモートミュージック」だが、この機能のタイトルは「リモートプレーヤー」。要はリモコンだ(画面=右)

  • ネットワークごみ箱の自動クリア(3.7.0から)
ネットワークごみ箱の設定。ファイル保持期間、除外ファイル拡張子が指定できるようになった

 ローカルディスクでは削除したファイルはいったん「ごみ箱」に移動し、明示的にごみ箱を空にするまで実際には削除されない。それをTurboNAS上で擬似的に実現したのがネットワークごみ箱だ。ネットワークごみ箱を有効にすると、TurboNAS上で削除したファイルはNetwork Recycle Binフォルダに移動する。

 3.7.0ではネットワークごみ箱に一定期間後に自動的にファイルを削除する機能、指定した拡張子のファイルではネットワークごみ箱を経由せずに直接削除する機能が追加された。デスクトップ上にアイコン表示されているWindowsなどと異なり、ネットワークごみ箱の存在はついつい忘れがちだ。そのため、気がつけばディスクの空き容量不足で警告が出ても、よく見るとネットワークごみ箱がその半分近くを占めていた、ということもある。地味ながら運用者にとっては便利な機能だ。

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