性能もチェックしてみた。ICONIA TAB A700は、CPUにクアッドコアのTegra 3(1.3GHz)、メインメモリにDDR2 1Gバイト、データストレージに32Gバイトのフラッシュメモリ(eMMC)を採用する。ベンチマークテスト「Quadrant Professional 1.1.7」で計測したスコアは以下の通りだ。参考スコアとして、本機と同じくTegra 3を搭載する東芝の「REGZA Tablet AT830」と、デュアルコアのOMAP 4460 HS(1.5GHz)を搭載する10.1型タブレット「LifeTouch L」の結果も並べた。
CPUやメモリのスコアについては、REGZA Tablet AT830と同様であるものの、2Dや3Dの値は他の2機種に比べると半分以下にとどまった。本機の方が解像度が高く(約1.44倍)、負荷が大きいことが原因だろう。とはいえ、実利用におけるスライド操作やWebサイト表示、プリインアプリ類を活用するくらいならばもたつくことはなく、快適に操作できる。MPEG-4 AVC/H.264コーデックのフルHD動画(High Profile)を再生していてもカクつくことはなかった。
ICONIA TAB A700の実売価格は16Gバイトモデルが4万4800円前後(税込み、以下同)で、32Gバイトモデルが4万7800円前後となる見込みだ。この価格差ならば明らかに32Gバイトモデルを買った方がお得だが、2万〜3万円台の海外メーカー製タブレットが多い現状では決して安い買い物ではないだろう。しかし、WUXGAディスプレイやTegra 3といったスペックを考えれば、高いわけでもない。高解像度のタブレットとして代表的な第3世代iPadの価格が5万800円(32Gバイトモデル)であることを考慮すると、妥当な価格だと言える。
最近はICONIA TAB A700以外にも、Huawei製の「GT01」(2012年8月発売予定)や、東芝製の「REGZA Tablet AT830」など、高解像度をウリにするAndroidタブレットが増えてきた。Retinaディスプレイをいち早く採用したiPadだけでなく、Androidタブレットにおいても高解像度化、高画素密度化はこれから一層進んでいくだろう。
そういった意味で、本機は次世代を見据えたタブレットだと言える。Android 4.1(Jelly Bean)への対応も予定されており、多少値は張るが長く使える1台になるはずだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.