レビュー
» 2012年08月24日 18時43分 公開

野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review:名機復活! オーディオファンに人気のPCオーディオ“専用(?)”NAS──QNAP「TS-119 OLIOSPECモデル」 (2/2)

[野村ケンジ,ITmedia]
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再販モデルも、当時のオリジナルモデルと変わらないクオリティを確保

photo 再販されたTS-119のSSD実装/同HDD実装、筆者が現在愛用している当時のTS-119。ま、カタチはまったく同じだ

 では、TS-119 OLIOSPECのHDD搭載モデルとSSD搭載モデル(以下、再販モデル)に加え、筆者所有のオリジナルモデルを含めて比較してみよう。

 まずは外観。もちろんまったく同じだ。再販モデルはあらかじめ最新ファームウェア適用済みで出荷されるが、オリジナルモデルも2012年8月時点で最新のV.3.7.3にアップすれば機能は同じになる。

 実装ストレージはHDDとSSDどちらがよいか。一般PCデータの保存や動画のネットワーク再生を行うのであれば大容量のHDDが捨てがたいが、PCオーディオ再生としてはSSDモデルがお勧めだ。やはり実騒音の観点で、HDDは静かなリスニングルームに置くとなるとシーク音がどうしても耳に付く可能性は高い。もっとも、ネットワーク接続できる特性を生かし、NAS本体は別に部屋に置いて運用してもよいのではあるが。

 では試聴しよう。再生には、パイオニアのDLNA対応AVアンプ「SC-LX71」をベースに、筆者宅のヤマハのデュアルモノラルパワーアンプ「101M」+大型モニタースピーカーであるパイオニアのTAD(TD-4001ホーンドライバと40センチTL-1601bウーファーの2ウェイシステム)を使用。それぞれのNASとギガビットLANハブとはアコースティック・リヴァイブの高級LANケーブル「LAN-1.0PA(2m)」で接続した。


photophoto 試聴環境

 結論をいえば、新/旧、HDD/SSDともにサウンド的な差はほぼない。SSDの方がごくわずかにSN感が良好にも思えたが、それは誤差範囲かと思い直す程度のレベルだ。ともあれ、当時のオリジナルモデルと変わらないクオリティで再販売してくれたことを感謝したい。

 では他社製NASと比べるとどうだろう。一例として普段PCの一般データ保存用として活用する「HDL-CE2.0」を使ってみた。こちらはDLNAサーバ系ソフトウェアを実装していないため、無線LAN接続したWindows 7搭載ノートPC(VAIO Z VPCZ11)にネットワークマウントし、同じ音源をUSB DACを経由したシステムで聞き比べた。

 差、としてはこちらの方が大きかった。特に違いを感じたのがピアノの余韻で、HDE-CE2.0は明らかな音揺れが生じてしまっていると感じた。また、(テストのため、かなり近くに置いてはいたが)HDL-CE2.0はファンの風切り音が、かすかだが確実に聞こえる。対してファンレス+SSD実装のTS-119は無音である。



 機能や使い勝手を望んでも、音質にこだわっても満足できるのが「TS-119」の魅力であり、懐の深いところだ。本機の導入・交換で劇的にサウンドが変わるわけではない。ただ、音楽を楽しむため、機器のノイズ源、それに由来する悪い要因はできるだけ減らしたいと思う。それはオーディオファンとして自然なこだわりかただ。オーディオ機器として、そここそがTS-119が評価されているポイントだと思う。

 あのとき買い忘れた──というオーディオファンはもちろんだが、最近PCオーディオ/ネットワークオーディオをはじめた人も、今後、おそらくネットワーク再生にチャレンジしたくなるだろうから、この再販モデルは1台押さえてくことを勧めたい。



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