GeForce GTX 650に“Ti”がつくとなにがどう違うのか?:イマドキのイタモノ(1/3 ページ)

» 2012年10月12日 16時40分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

コアはGeForce GTX 660と同じ“GK106”

 GeForce GTX 650 Tiは、「GK106」コアを用いている。GeForce GTX 660もGK106コアで、GeForce GTX 650はGK107コアを用いているので、コアでいうとGeForce GTX 650 TiはGTX 660と同じになる。製品名とコアが一致しないが、“Kepler”世代のGeForce GTXでは、GeForce GTX 660 TiもGeForce GTX 680シリーズと同じGK104を用いているので、その流れと考えればよいだろう。

型番 GeForce GTX 660 Ti GeForce GTX 660 GeForce GTX 650 Ti GeForce GTX 650 GeForce GTX 640
コードネーム GK104 GK106 GK106 GK107 GK107
GPC 4 3 2or3 1 1
SM 7 5 4 2 2
CUDA Core 1344 960 768 384 384
テクスチャユニット 112 80 64 32 32
ROPユニット 24 24 16 16 16
GPUクロック(MHz) 915 980 925 1058 900
Boost Clock(MHz) 980 1033 - - -
テクスチャフィルレート 102.5 78.4 59.2 33.9 N/A
グラフィックスメモリクロック(MHz) 1502 1502 1350 1250 900
グラフィックスメモリタイプ GDDR5 GDDR5 GDDR5 GDDR5 DDR3
グラフィックスメモリ接続バス幅(ビット) 192 192 128 128 128
グラフィックスメモリ帯域幅 144.2 144.2 86.4 33.9 28.5
グラフィックスメモリ容量(MB) 2048 2048 1024 2048 2048
2次キャッシュメモリ(KB) 384 384 256 256 256
最大消費電力(TDP)(ワット) 150 140 110 64 65
補助電源レイアウト 6+6 6 6 6 −
DirectXサポート 11 11 11 11 11
PCI Express Gen. 3 3 3 3 3
トランジスタ数(億) 35.4 25.4 25.4 13 13
プロセスルール(ナノメートル) 28 28 28 28 28
Thermal Threashold(摂氏) 98 98 98 98 98

 GeForce GTX 650が搭載するCUDAコアは768基で、SMXは4基だ。同じGK106のGeForce GTX 660は、CUDAコアが960基、SMXが5基という構成であるため、SMXの1基分に相当する192基のCUDAコアを削減したという計算で合っている。一方、GPCは「2、または、3」という説明となっている。これは、5つあるブロックのうち、どのブロックをDisable化するかで変わるのだろう。GPCが2基であれば、2基のSMXが2セットとなるし、GPCが3基であれば、2基のSMXが1セットと1基のSMXが2セットで計3セットになると考えられる。この2つのコンフィギュレーションで性能に差がでるのかどうかは不明だ。また、製品がどちらの構成をとっているのか、というのも判別は難しいものと思われる。

 GPUコアクロックはリファレンスで925MHzに設定している。GeForce GTX 660が980MHzなので、そこから55MHzほど引き下げたことになる。また、GeForce GTX 650 Tiでは、GeForce GTX 660でサポートしていた「GPU Boost」に対応しない。GPUの温度などで余裕があったとしても、動作クロックは925MHzのままだ。

 グラフィックスメモリでもGeForce GTX 660と多くの違いがある。GeForce GTX 650 Tiでは、バス幅が128ビットと狹く、グラフィックスメモリの転送レートも5.4Gbps相当に抑えている。GeForce GTX 660のバス幅が192ビットで、転送レートが6008Mbps相当だったため帯域は144.2Gバイト/秒だったが、GeForce GTX 650 Tiでは86.4Gバイト/秒にとどまる。ただし、GeForce GTX 650と比較すると、2倍以上の帯域があり、テクスチャロードなどの性能面でGeForce GTX 650を大きく上回ると考えられる。

 GeForce GTX 650 TiのTDPは110ワットで、GeForce GTX 660から30ワット低い一方で、GeForce GTX 650から46ワットも増えた。ただし、補助電源コネクタは6ピン×1基のみだ。むしろ、GeForce GTX 650で6ピン×1基を用意しているのが、かなりマージンをとった仕様であるように思える。

GPU-ZでGeForce GTX 650 Ti搭載グラフィックスカードのリファレンスデザインにおける仕様を確認する。なお、公式の仕様ではコアクロックは925MHzとされているが、評価用のリファレンスデザイングラフィックスカードは928MHzを示した

 今回の性能評価は、リファレンスデザインを用いて検証する。GeForce GTX 650 Tiを搭載するリファレンスカードは、短めの基板を採用しており、2スロットサイズのシングルファンクーラーが搭載されている。SLI用の端子は搭載していない。また、ディスプレイ出力端子は、mini HDMI、DVI-I、そして、DVI-Dというレイアウトで、GeForce GT 640や、それ以前のGeForce 500世代カードを思い起こさせるデザインだ。

GeForce GTX 650 Tiを搭載するグラフィックスカードのリファレンスデザインは、PCI Express x16スロットの後部までの長さと同じショートサイズ基板だ。SLIコネクタは備えず、外部補助電源コネクタは後部に6ピンを1基だけ備える。映像出力インタフェースはmini HDMIにDVI-IとDVI-Dを用意する。NVIDIAは、最大4画面までの「NVIDIA Surround」マルチディスプレイ出力に対応すると説明している。ただし、搭載する映像出力インタフェースが3基の場合は物理的に3台のディスプレイまでとなる

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