デルの「XPS 12」でクラムシェルとタブレットを“くるり”と変えてみた意外と簡単で意外と丈夫(1/3 ページ)

» 2012年10月23日 11時00分 公開
[長浜和也,ITmedia]

フリップスタイルのディスプレイでクラムシェルとスレートをくるりと変える

12.5型ワイド液晶ディスプレイを搭載して重さは1.52キロのUltrabook「XPS 12」

 「XPS 12」は、2012年9月にドイツはベルリンで行われた「IFA 2012」でデルが公開した“コンバーチブル”タイプのUltrabookだ。なお、IFA 2012の発表当初は、製品名をXPS 12 Duoとしていたが、正式発表において、製品名はXPS 12となった。タッチ操作を主要なユーザーインタフェースとして利用するWindows 8の登場にあわせるかのように、多くのノートPC、Ultrabookメーカーが、クラムシェルスタイルとスレートスタイルのどちらでも使えるコンバーチブルモデルを発表している。

 2012年の秋に登場するコンバーチブルモデルの変形ギミックは、スライド式と液晶ディスプレイを360度底面まで開いてしまうタイプが主流だが、XPS 12はディスプレイベゼルを構成する“枠”の部分に液晶ディスプレイをはめ込み、その左右側面中央に設けた軸を中心に回転して裏返すことで、クラムシェルスタイルとスレートスタイルを切り替える。

 この仕組みを採用する参考展示モデルは、2012 International CESのIntel基調講演ですでに登場している。なんとなく「くるくるくるー」と、水車のようにディスプレイが回ってしまいそうなイメージを持ってしまうこの仕掛けだが、XPS 12ではディスプレイユニットの回転角度は180度にとどまる。

 クラムシェルスタイルの状態で液晶ディスプレイの上側を押して回転させると裏返しになり、そのまま閉じるとスレートスタイルのタブレットPCとして利用できる。スレートスタイルの状態でディスプレイを開き、ディスプレイ表側の上側を押すと、今度は逆に回転してクラムシェルスタイルのUltrabookとして利用できる。

デルがフリップヒンジと呼ぶ回転機構と“枠”と用いてディスプレイをくるりと観点してクラムシェルスタイルとスレートスタイルを移行する

XPS 12をクラムシェルスタイルからスレートスタイルに変形する

 それぞれの状態で、ディスプレイは枠に用意した穴とディスプレイユニットに設けた爪で固定する。ある程度の力を入れないと回転しない。少なくともディスプレイを指でタップしたりなぞる程度の力ではディスプレイは回転せず、かつ、ディスプレイが回転する前にディスプレイのヒンジが動くように、それぞれの固定する力とトルクを調整している。

 また、逆方向に回転させようとした場合、間違って押してしまった程度ではびくともしないばかりか、“意識的”に回そうと思っても回転せず、かつ、壊れてしまうような不安もない。ディスプレイとその枠に用意した回転軸や固定用の爪は、太くも大きくもなく、“ごつさ”感じさせないが、間違えて逆方向に力を加えても耐えられるだけの強度を有していた。

ディスプレイに設けた爪と枠に用意した穴でディスプレイを固定する。回転するには“それなり”の力が必要で、ディスプレイを開いたりタップしたりするぐらいの力では回転しない。回転軸は別部材で枠にパネルを取りつけて補強している

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