2013年には、現在は開発コード名“Haswell”と呼ぶ第4世代Coreプロセッサー・ファミリーも登場する。吉田氏は、ノートPCとあまり変わらない現在のUltrabookも、Haswellの採用によって、PCではない新しいモバイルデバイスとして進化すると語る。ボディはより薄く、そして、ファンレスが可能になり、そのことで、ボディデザインも大きく変わるという。さらに、インテルは、ユーザーインタフェースにおいても、より感覚的な操作ができるデバイスをHaswellを搭載する製品で実現を目指すとしている。
スマートフォンとタブレットデバイスについては、快適に使えるデバイスが、インテルアーキテクチャを採用することで実現するという。高い処理性能を有してセキュアで接続性に優れた、クラウドサービスとの親和性が高いモデルが可能になると訴えている。開発コード名「Lexington」についても言及し、普及価格帯の製品に搭載するAtomによって、5億台規模になるという見通しの市場にもインテルアーキテクチャを広めていく。

“Haswell”世代のCPUが登場することで、Ultrabookは、さらに起動時間の短縮やバッテリー駆動時間の増加、セキュリティの強化、そして、新しいデザインが可能になる(写真=左)。さらに、タッチ操作や音声、視覚を利用した五感で操作するユーザーインタフェースも計画している(写真=右)吉田氏は、日本で活動するインテルの役割として、世界で最も進んでいるモバイル環境をフルに活用できることで可能になる新しいモバイルコンピューティングを米Intel本社に提案していくことを挙げている。「これからは、スタンドアロンで使うPCとしてではなく、ネットワーク端末としてのPCが意味を持つ。インターネットサービスにたいして何を使って利用するのかを考えた上で、パーソナルコンピューティングデバイスとしてのPCを展開し、加えて、タブレットデバイスとスマートフォンにおけるインテルアーキテクチャの拡大も実現する」(吉田氏)。

日本のインテルが掲げる2013年のスローガン「Future of Intel Starts from IJKK」には、世界でも最先端にあるモバイル環境をフルに利用できるソリューションを日本のインテルから世界のIntelに提案し、その未来のスタートとしよう、という意味をこめている(写真=左)。そして、吉田氏が会場で“書初め”した「Big Hairy Audacious Year!」は、「熱いパッションで高いゴールを設定して挑戦する2013年にする」という意味になるそうだ(写真=右)
「Haswell」より重要かもしれない「Lexington」
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