2013年春モデルのLet'snote AX2におけるハードウェアの進化は、「強化したCPU」に尽きる。それ以外の仕様は、システムメモリもデータストレージもネットワーク機能も従来モデルと変わらない。今回検証した機材は、Core i7-3537Uを搭載するハイエンド構成のブラックモデルだが、例によって量産試作機なので、ベンチマークテストの結果は参考値として考えていただきたい。製品版ではテスト結果の傾向が変わる可能性もある。ただ、同じ量産試作機の段階で測定した従来モデルのベンチマークテストの結果と比べて、PCMark 7、CINEBENCH R11.5、CINEBENCH R10など、CPUの演算処理能力が影響するスコアは総じて新モデルが上回っていた(データストレージ性能をみるCystalDiskMarkはほぼ同じレベル)。
ベンチマークテスト項目 | Let'snote AX2 | ||
---|---|---|---|
PCMark7 | PCMarks | 5034 | |
lightweight | 3472 | ||
productivity | 2583 | ||
creativity | 9640 | ||
entertainment | 3424 | ||
computation | 18253 | ||
system_storage | 5189 | ||
CrystalDiskMark3.0 | 1000M:Read | Seq | 460.7 |
512K | 319.7 | ||
4K | 16.2 | ||
4K QD32 | 297 | ||
1000M:Write | Seq | 266.7 | |
512K | 259.4 | ||
4K | 38.45 | ||
4K QD32 | 108.4 | ||
CINEBENCH R11.5 | OpenGL | 16.24 | |
CPU | Multi | 2.7 | |
CPU | Single | 1.36 | |
CINEBENCH R10 | CPU | Single | 5746 |
CPU | Multi | 11418 | |
2013年春モデルとして登場したLet'snote AX2のハイエンド構成は、従来モデルと同様の薄型軽量、かつ耐衝撃性能に優れたボディと長時間のバッテリー駆動が可能で、インタフェースには通常のノートPCと同じアナログRGBやHDMI、有線LANまで備えている(個人的なケースかもしれないが、なぜか、仕事の現場では有線LANを利用しなければならない機会が多い)。そして、画面回転ツールの強化によって、IdeaPad Yogaシリーズのように、利用できるスタイルも広がった。
それだけに、店頭モデルにおける構成と、そしてなにより、液晶ディスプレイの“ハイエンド版”の登場を望む声は多い。もともと、競合する製品と比べて実売価格が高いLet'snoteシリーズを購入したいユーザーは、コストより性能を重視するケースも少なくない。バリュークラスで低価格構成を用意する一方で、コストをかけててでも、性能を追求するLet'snote AX2を“やっぱり”期待したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.