基本性能を評価する「Benchmark」テストでは、データファイルのサイズを8Mバイトと64Kバイトの2パターンで計測している。数値の違いはあるもののCrystalDiskMarkと同じ傾向を示している。ただし、OCZのVertex 4に適用した現行ファームウェアでは、データを連続して書き込むと後半に性能が大きく落ちるのに対し、Vectorは全体的に安定した性能を維持している。IOPSの計測を行う「File Benchmark」でも、リード性能ではM5Pro、ライト項目についてはVectorで性能が高く、Vertex 4、Corseir Newtron GTXがそれに続く結果となった。
これまでと同様に、SSD用ベンチマークテスト「AS SSD Benchmark」も計測を行った。テスト項目はISOファイルのコピーやプログラムやゲームなどのファイルコピーを行う「Copy-Benchmark」と、データの圧縮効率を見るための転送速度の変化グラフを表示する「Compression Benchmark」だ。今回テストした製品はすべてコントローラが非圧縮タイプで、Compression-Benchmarkでは差がほとんど発生しない。その中でもVectorはフラットで非常に安定した結果を出している。
シーケンシャルリードのベンチマークテストの結果は、価格的に競合するM5 Proと比べてやや低いものの、ライト性能に関しては高速で、連続書き込みでもVertex 4で見られたような速度低下もなく安定した性能を維持している。新型コントローラゆえに、長期運用時の実績で未知数な部分も多いが、テスト結果の範囲では新型コントローラ「Barefoot 3」の実力は十分高いと考えていいだろう。OCZ Technologyが自社ブランド製品として投入した本製品は、フラッグシップモデルらしい非常に優れた性能を持ったSSDだ。実売価格は高めだが、それに見合う実力はあるといえるだろう。
OCZが訴える“自社開発”Barefoot 3の優位性
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