2013年春、「VAIO」のUltrabookは選べる4サイズに――。
2012年夏モデルから投入された新しい「VAIO T」シリーズは、VAIO初のUltrabookとして注目を集めるスタンダードな薄型ノートPCだ。当初は11.6型と13.3型の2サイズを用意していたが、2012年秋冬モデルでは14型を追加、2013年1月29日に発表された2013年春モデルではさらに15.5型が登場し、ラインアップは4サイズ展開まで広がった。
また、15.5型モデルはフルHD対応の液晶パネルを搭載すること、13.3型以上の3モデルはすべてタッチパネルを採用したことも大きなトピックだ。上位シリーズの「VAIO S」はいまだにタッチパネル非対応だが、VAIO TはWindows 8時代のUltrabookとして、着実に進化を続けている。
今回は2月9日の発売に先駆け、新たに追加された15.5型の「VAIO Tシリーズ15」から、店頭販売向け標準仕様モデルの上位機「SVT15119CJS」を入手したので、じっくりと各部をチェックしていこう。
先端から後端までフルフラットなボディのイメージは、従来のVAIO Tシリーズと共通だ。素材にアルミニウムを使用し、ヘアライン加工を施したシルバーの天板は重厚かつ高級感があり、ベースボディも丁寧な仕上げで、ソニーの製品らしい上質な存在感がある。これまでのVAIO Tシリーズと同様、剛性にも不安はない。
しかし、画面サイズが15.5型ワイドで光学ドライブも内蔵するとあって、やはりボディは大きく、手で持つとずっしりとした重さを感じる。本体のサイズは379(幅)×255(奥行き)×22.8(高さ)ミリ、重量は約2.35キロだ。重量の実測値は2.271キロと公称値より軽かったが、当然ここまでくるとモバイルノートPCの範ちゅうには入らない。
それでも、Ultrabookの要件(画面サイズ14型以上のタッチパネル搭載モデルは23ミリ以下)をギリギリでも満たすだけあって、15.5型ワイドの大画面を備えたノートPCとしては十分スリムで軽いほうだ。フラットなフォルムから可搬性は高く、社内や家庭内など、短い距離で場所を移動して使うのは苦にならないだろう。
本体底面に装着しているリチウムイオンバッテリーの容量は43ワットアワー(11.4ボルト/3760ミリアンペアアワー)で、公称のバッテリー駆動時間は約5.5時間とされている。バッテリーはカートリッジ方式を採用しており、底面のコインネジを外すだけで、容易に交換可能だ(ただし、バッテリーの単体販売は行われていない)。
また、底面からはSSD/HDD用の2.5インチベイ、2基のメモリスロットにも比較的容易にアクセスできる。薄型軽量に注力したUltrabookをはじめ、最近はこういったメンテナンスしやすい製品が少なくなってきているだけに、(メーカー保証対象外の行為であっても)自分でメンテナンスを行いたいユーザーにとっては貴重な存在に違いない。
付属のACアダプタは、突起部を除くサイズが45(幅)×107(奥行き)×28(高さ)ミリ、重量が本体のみで215グラム、電源ケーブルを含めた総重量で260グラム(実測値)だった。15型クラスのノートPC用ACアダプタとしては小さく、旅行や出張などで持ち出しが必要な場合でも、特に邪魔になるようなサイズではない。
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