超薄型のフルフラットボディながら、インタフェースは充実している。
横位置の状態で、左側面には上からヘッドフォン/マイク兼用端子、電源ボタン、ボリュームボタンが並ぶ。下面の左端にMHL(Mobile High-definition Link)対応のMicro USBポート、右端にはSDXC対応のmicroSDカードスロットを装備する。上面の右寄りには赤外線ポートとマイクがあるほか、ステレオスピーカーの開口部は、両側面の下側と下面の両端に設置されている。インカメラの脇に照度センサー、背面にはNFCも内蔵している。
先代機で純正アクセサリも含めて大活躍だったマルチポートは廃止され、画面出力、PCとのデータ転送、充電はMHL対応のMicro USBポートで行なう仕様だ。MHLは1080p/30fpsの映像と7.1chの音声を伝送できる携帯機器向けインタフェース規格で、コネクタにMicro USBとの互換性を持たせている点が大きな特徴だ。
また、端子のキャップをしっかりと閉じた状態で、JIS規格(JISC0920)における防水仕様と防塵仕様を満たしている点も大きな進化だ。防水性能は、先代機がIPX4相当の防滴レベル(水しぶきに対する保護)だったのが、IPX5/IPX7相当(噴流、および水深1メートルまでの沈没に対する保護)にグレードアップ。さらに先代機では未対応だったIP5X相当の防塵性能(動作や安全性を阻害する量のちりとほこりは侵入しない)も加わった。
防水性、防塵性の規格内容 | ||
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IPコード | 意味 | 試験内容 |
IPX4 | 水の飛沫(ひまつ)に対して保護する | 散水ノズルを使用し、約20センチの距離から約0.07リットル/分の水を最低5分間散水する条件で、鉛直方向に対して180度の方向から水滴を当てる |
IPX5 | 噴流に対して保護する | 内径6.3ミリの放水ノズルを使用し、2.5〜3メートルの距離から約12.5リットル/分の水を最低3分間注水する条件で、あらゆる方向から噴流を当てる |
IPX7 | 水に浸しても影響がないように保護する | 常温で水道水、かつ静水の水深1メートルのところに沈め、約30分間放置する |
IP5X | 塵埃(じんあい)の侵入を完全に防止することはできないが、電気機器の所定の動作および安全性を阻害する量の塵埃は侵入しない | 直径75マイクロメートル以下の塵埃が入った装置に8時間入れてかくはんさせる |
先代のXperia Tablet Sは豊富な純正アクセサリを用意し、さまざまなユースケースをカバーするというアプローチをとっていたが、今回のXperia Tablet Zはそれほど純正アクセサリの数が多くない。発売と同時に用意されたものは、クレードル(3980円前後)と3色(ブラック、ホワイト、レッド)のキャリングカバー(7980円前後)、液晶保護シート(1980円前後)の3種類のみだ。
中でもクレードルは、デザイン的にも機能的にも洗練された優れものだ。本体と同様、シンプルな薄型のフォルムを採用しており、本体を立てた姿は近未来的な雰囲気を感じさせる。本体とクレードルの接続は、クレードルの両側に用意されたレールに差し込むだけだ。クレードル用の充電端子は本体左側面の下側に用意されている。スタンドのチルト角度は、約100度から160度程度まで自由に変更可能だ。
さらに今回の試作機には「スマートコネクト」というアプリが搭載されており、本体をクレードルに置くと自動でスライドショーアプリを起動し、デジタルフォトフレームのように写真を閲覧できた。ほかにも、ヘッドフォン/ヘッドセットの装着に同期して「WALKMAN」アプリで音楽を再生する、充電中の夜間に時計表示とアラームを有効にする、といったことができるようだ。
今回はアプリが評価の段階ではないということなので、じっくり使い込んではいないが、タブレットの活用の幅を広げるアプローチとして歓迎したい。
キャリングカバーはシンプルなレザー製だ。カバー自体の重量は約295グラム(ホワイトのみ約305グラム)ある。専用のガイドレールによってスマートかつ確実に装着できる仕組みだ。カバーを閉じるゴム製のストラップが2色入っており、好きな方を選んで使い分けられる点もソニーらしい。カバーの開閉動作に応じて、液晶ディスプレイのオン/オフを自動で行う機能も持つ。カバーを折り返したり、カバーの溝を使うことで、本体のスタンドとして3段階の角度で利用することも可能だ。
また、今回の液晶保護シートは、先代に採用した気泡レスタイプ(液晶表面とシートの間にもともと隙間が空いている)と異なり、液晶に密着させるタイプとなった。画質を優先させたため、とのことだ。
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