プリインストールOSはAndroid 4.1だ。今回は検証できなかったが、ソニー独自のアプリも豊富にそろう。
DLNA経由でタブレット内の映像をテレビへ出力するThrow機能や、ソニーのBlu-ray Discレコーダーおよび「nasne」にアクセスし、放送中の番組や録画した番組のストリーミング再生、録画した番組を持ち出す「おでかけ転送」に対応した「ムービー」、音楽管理・再生を行う「WALKMAN」、27種類の編集機能や写真認識・音解析技術を活用したスライドショー再生機能を持つ「アルバム」、テレビ視聴時にXperia Tablet Zを2つ目のスクリーンとして活用して関連コンテンツの検索や番組情報の取得、「BRAVIA」の操作が可能な「TV SideView」など、AV機能が充実している。
BluetoothでXperiaスマートフォンに接続して遠隔操作でテザリングのオン/オフができる「Xperia Link」、Webページや写真、地図をクリップして整理、加工する「ノート」、ソニーモバイルコミュニケーションズ独自の文字入力アシスト機能「POBox Touch」も備える。
以上、ボディの外観とハードウェア的な特徴を中心にXperia Tablet Zを見てきた。まだ評価段階ではない試作機をざっと使っただけではあるが、はっきりいって、既にほとんど死角は見当たらない。今後よほどの落とし穴が見つからない限りは、「最高のAndroidタブレットが欲しい」というユーザーのニーズを満たす製品になり得る。実売価格は6万円前後の見込み(ソニーストア限定の16Gバイトモデルは5万2800円から)だが、この内容ならば「高すぎる」という印象はまったくない。
もっとも、先代機もまたかなりの意欲作だっただけに、キーボード付きカバーをはじめとする旧マルチポート対応アクセサリなど、多くの要素を切り捨てたことに複雑な思いがあるのも事実だ。先代機のユーザーであれば、なおさらだろう。
短いスパンでここまで大胆なフルモデルチェンジが行えるというのは、それだけメーカーが元気な証拠ともいえる。よりよい製品を次々と出すことで、結果としてユーザーを振り回してしまうのは決して悪いことではないと思うが、半年前に登場した先代機の資産が新モデルで使えなくなるのは、少し性急すぎはしないだろうか。
Xperia Tabletシリーズを新規に購入するユーザーであればまったく問題ないことだが、モデルチェンジの度に買い換えるようなファンはこの点に注意が必要だ。Xperia Tablet Zがフルモデルチェンジに至った経緯は、後日予定している開発者インタビューで明らかにしていきたい。

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