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疲れ目対策と節電こだわった液晶ディスプレイ――「FlexScan EV2436W-Z」を試すブルーライトもチラツキも抑制(3/3 ページ)

» 2013年11月27日 19時45分 公開
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EV2436W-Zの階調再現性と色域をチェックする

 それでは測色器を用いて、EV2436W-Zの表示性能を見ていこう。測定の内容はi1Proとi1Profilerによって、デフォルトのUser1モードとsRGBモードを測定し、ガンマ特性と色域を調べるというものだ。ただし、デフォルトの最大輝度は320カンデラ/平方メートル前後とかなり高いため、sRGBモードの測定では輝度のみを80カンデラ/平方メートルに調整して行った。

 まずは測定結果から抜き出したガンマ補正カーブだが、これは入力と出力が1:1の関係になるのが望ましく、階調再現性が高いことを意味する。グラフでいえば右肩上がりの対角線を描いているのが理想的だ。

 User 1モードの結果を見ると、シャドーは比較的整った線を描いているが、ハイライトに移行するにしたがってRGBとも少しズレが生じた。特に青に補正されている(つまり、実際の表示では黄色がわずかに強い)。sRGBモードの結果も同様だ。

i1Proによる液晶ディスプレイの測定結果からガンマ補正カーブを抜き出した。どちらも暗部は整っているが、中間階調から明部にかけてRGBの各線が少しズレている。ちなみに、色温度の計測値はUser1モードが7243K、sRGBモードが6632Kだ。sRGBモードはsRGB規格の6500Kに近い色温度だった

 次に色域(再現できる色の範囲)を確認しよう。先ほどの測定で得られたICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示した。色の乗った部分がEV2436W-Zの色域、下に敷いた薄いグレーがsRGBの色域だ。User1モード、sRGBモードともsRGBの色域とは完全に一致しないものの、ほとんどsRGBの色を自然に再現できるといえる。

i1Proで作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで読み込み色域を確認。左がUser1モード、右がsRGBモードだ。どちらもsRGB(下に敷いたグレーの領域)とほぼ同じ色域を確保している

 今回試用した評価機の目視での印象も添えておこう。画質に定評あるEIZOディスプレイのスタンダードモデルということで、さまざまな画像や単色を表示して厳しくチェックしたところ、左下に少し輝度ムラがあり、暗所では左上に光漏れを確認できた。とはいえ、このクラスの液晶ディスプレイではよくあることで、日常的な利用シーンで気づいて困るようなレベルでは決してない。

 液晶ディスプレイ表面のギラツキは少々見られるが、こちらも多くの人が気にならないレベルだろう。IPS方式の液晶パネルなので視野角は広く、グラデーションの表示も破談せず、sRGB相当の良好な発色も得られる。高速応答性を求めるゲームでもなければ、応答速度や遅延も問題ない。製品の位置付けであるスタンダードモデルとしては納得のいく画質で、さまざまな用途で十分活躍できる実力を持つ。

モノクログラデーション(写真=左)とカラーグラデーション(写真=右)を表示した例。上のガンマ補正カーブでは、明部でRGBのバランスが少し崩れていたが、目視でグラデーションに気になるような乱れはない

日常的にPCで長時間作業するユーザーへ

 EV2436W-Zは同社のカラーマネジメント対応モデルのように突出した表示性能を備えているわけではないが、可動域の広いスタンドやEcoView機能など、EIZOディスプレイならではの快適さはしっかりと継承している。

 工場出荷時にガンマや色温度を測定しているので、個体差が比較的少なく、法人の一括導入はもちろん、狭額縁設計も相まって、マルチディスプレイにも向いているだろう。

 EIZOダイレクトでの直販価格は5万6800円だ。スタンダードモデルとしては他社の同サイズ製品よりも少々割高ながら、疲れ目抑制や節電に貢献する機能、使い勝手のよさ、液晶パネルも含めた5年間保証(使用時間3万時間以内)などを加味すると、長期利用において値段以上の価値があるだろう。

 高品位な汎用ディスプレイを探している人、特に日常的にPCで長時間の作業を行っている人におすすめしたい。

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