ついに出た“4K”ノートPC――「dynabook T954」の世界初ディスプレイを検証する4K REGZA譲りの高画質化技術も(3/3 ページ)

» 2014年04月16日 13時00分 公開
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東芝がREGZAで培った高画質化技術も搭載

東芝画面設定ユーティリティから「レゾリューションプラス機能」のオン/オフを切り替えられる。デモモードを選択すると、画面の右半分と左半分で適用前と適用後の画像をチェックできる

 この4Kディスプレイの能力を最大限に引き出すべく、東芝独自の高画質化技術を盛り込んでいるのも見逃せない。同社の液晶テレビに搭載した画像処理エンジン「REGZA Engine CEVO 4K」をPCの高ppi環境向けにチューニングし、同等品位をCPUとGPUのソフトウェア処理で実現したという「レゾリューションプラス機能」を装備しているのだ。この機能も冒頭で述べたような画質の好印象に貢献している。

 レゾリューションプラス機能は、静止画と動画それぞれで高画質化処理を行う。まずは静止画だが、「微細テクスチャー復元」と「輝き復元」で質感の向上を図っている。微細テクスチャー復元は、画像の輝度成分に対してテクスチャ解析を行い、抽出されたテクスチャの特性に応じた復元処理を施すことで、高ppiディスプレイで細部が見えにくくなる現象を抑え、画像の解像感を向上させる機能。低解像度の写真も質感を復元し、解像感を向上させる。輝き復元は、色相ごとに輝き成分を解析し、失われた細かな光沢成分を復元させて、画像の質感を向上させる機能だ。

 動画再生時には、記憶色を想定した色調補正の「カラーエンハンスメント」、輪郭を鮮明化する「シャープネス」、映像分析で明部と暗部のコントラストを見やすく補正する「ダイナミックコントラスト」、テクスチャのエッジを検出して強調する「テクスチャエンハンスメント」、低解像度を高品位に引き伸ばして表示する「アップスケーリング」といった高画質化技術が適用される。

 ただし、利用する動画再生アプリや動画ファイルの解像度により、適用される高画質化技術が異なる点は注意したい。Windows Media PlayerやYouTubeでも一部機能は使えるが、4K動画でカラーエンハンスメント、ダイナミックコントラスト、シャープネスを効かせて再生するには「TOSHIBA Video Player」を使う必要がある。

 実際にレゾリューションプラス機能を試したところ、静止画でも動画でも液晶テレビのように発色がより鮮やかになり、文字や細部の解像感が高まるのが確認できた。ソースが4Kのコンテンツに比べると精細さは落ちるが、HD動画のエッジやコントラストの強調効果は明らかにあるので、積極的に試してみることをおすすめする。

レゾリューションプラス機能の対応状況
アプリケーション TOSHIBA Blu-ray Disc Player/TOSHIBA Video Player 東芝画面設定ユーティリティ (Windows Media Player、YouTube、RZスイートexpress) TOSHIBA Media Player by sMedio TrueLink+
再生するコンテンツの解像度 DVD再生 BD再生 4K再生 SD画質 HD/フルHD画質 4K画質 SD画質 HD/フルHD画質 4K画質
カラーエンハンスメント
ダイナミックコントラスト
シャープネス
テクスチャエンハンスメント

4K dynabookでノートPCは次のステージへ

 以上、dynabook T954/89Lがいち早く搭載したノートPCの4Kディスプレイをチェックした。表示が非常に高精細なことはもちろん、輝度、視野角、発色の面でも優れており、ノートPC内蔵のディスプレイが次のステージへ突入したことを感じさせる出来栄えだ。

 今後は同様の4Kディスプレイ搭載ノートPCが他社からも登場すると予想されるが、製造工程におけるTechnicolor基準色への個別色調整や、東芝が液晶テレビの開発で培った高画質化技術といった点は、dynabook T954/89Lのアドバンテージになるだろう。

 現状では4Kコンテンツが普及していないため、フルHD動画を再生しても物足りない部分があり、本領を発揮できるのはもう少し先になりそうだが、現時点でも高画素の写真や電子文書の文字などで、その実力を十分に味わえる。(これはRetina級ディスプレイを搭載した他機種でも同様だが)Windows 8.1のスタート画面やデスクトップ画面がきめ細やかに美しく表示されるため、通常のPC操作も気持ちがいい。

 また豪華な4Kディスプレイに合わせて、4コア/8スレッド対応のCore i7-4700HQ(2.4GHz/最大3.4GHz)、AMD Radeon R9 M265X(専用グラフィックスメモリ2Gバイト)、IEEE802.11acの無線LAN、harman/kardonステレオスピーカー(DTS Studio Sound対応)を備えるなど、そのほかのスペックも充実している。実売価格は23万円前後(税別)の見込みと高めだが、ハイエンドな大画面ノートPCを求めるならば、是非検討したい1台だ。


東芝ダイレクト

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