13.3型ワイド液晶ディスプレイには、10点マルチタッチ対応の静電容量式タッチパネルを搭載しており、画面に直接触れて操作できる。解像度2560×1440ドット、画素密度約221ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)と非常に高精細な表示なので、視聴距離がノートPCスタイルより近くなるタブレットスタイルでもドットが気になることはない。画面上での指の滑りはスムーズで、タッチ操作のレスポンスも良好だ。

タブレットスタイルでも高精細な表示を味わえるが、重量は約1.59キロあるので、手で持って使うのは短時間に限られるだろう(写真=左)。置き場所さえあれば、シアタースタイルで画面を自由な角度に固定し、手軽にタッチ操作が行える(写真=右)加えて、1024段階もの筆圧検知に対応したワコム製の電磁誘導式デジタイザも搭載しており、付属のスタイラスペンによる操作や手書きの描画が可能な点も見逃せない。
細いスタイラスペンは本体右側面の奥に収納されており、いつでも本体からスッと取り出して操作できるのが便利だ。ノートアプリを使ってちょっとした手書きメモを保存したり、Office 2013のインク機能でオフィス文書を校正したり、マーカーで強調したりといったペンならではの活用ができる。
細かなイラストを描くような利用シーンでは、画面の視差(ペン先をポイントした位置と実際に描画される位置のずれ)が若干気になるものの、適度な抵抗感もあって書き味はよく、追従性も優秀でストレスのない描画が行える。ただし、本体に収納できることを優先したためか、ペンは細くて長さも短いため、長時間使用するには向かないだろう。

1024段階の筆圧検知に対応するため、根気さえあれば、細かなイラスト作成などの用途もこなせる(写真=左)。「ペンタブレットのプロパティ」ではペン先の感触の調整が可能だ(画像=右)。サイドボタンの設定は、通常右クリックだが、アプリケーションの起動などにも割り当てられる
手書きメモにはNote Anytimeなど手書き対応のノートアプリが便利だ(画像=左)。Office Home and Business 2013のインク機能を使えば、オフィス文書のデータに影響を与えず、校正したり、マーカーで強調できる(画像=右)以上、FMV LIFEBOOK TH90/Pの特徴と使い勝手を中心にレビューした。次回はPCとしてのパフォーマンスや液晶ディスプレイの品質、バッテリー駆動時間、動作音、発熱などをじっくりテストする。

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