ココが「○」 |
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・フルHDでゲームを楽しめる性能 |
・キーボードや有線LANもゲーマー仕様 |
・価格と性能の絶妙なバランス |
ココが「×」 |
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・カスタマイズの自由度が低い |
サイコムといえば、エンスージアスト向けのハイエンドゲーミングPCに代表されるように、同社が厳選したこだわりのパーツを採用するBTOパソコンメーカーとしてよく知られている。ただしその一方で、ゲーミングノートPCのカテゴリにおいてはMSIの製品を販売してきた。
今回紹介する「GE60 2PE-043JP」は、30万円超のモデルも並ぶゲーミングノートPCのラインアップでは、税込み16万4310円とコストパフォーマンスを重視したモデルだ。Core i7-4700HQ(2.4GHz/最大3.4GHz)とGeForce GTX 860M(GDDR5 2Gバイト)を組み合わせることで、価格を抑えつつ最新のPCゲームを快適に楽しめるだけの性能も備えた15.6型フルHDノートPCである。
ブラックを基調としたデザインは、メタルの質感を演出するヘアライン加工を天面とパームレストに施し、本体側面をぐるりと囲う朱色のラインがアクセントになっている。ボンネットのような天面のわん曲したシルエットや中央に配置されたドラゴンのエンブレム(これはMSIのPCゲーマー向け製品に共通して使われるGシリーズを示すもの)がスポーツカーを連想させ、いかにも“速そう”な外観だ。
また、見た目だけでなく、実際にゲーマー向けの工夫が随所に見られる。例えば、ユーザーの目を楽しませてくれるイルミネーションキーボードは、プロゲーマー仕様の周辺デバイスを多数手がけるSteelSeries製だ。剛性感のあるキーボードユニットや小気味よいキータッチはもちろん、Windowsキーをスペースの右側に移動してゲームプレイ中の誤操作を抑止したり、ゲーム中のショートカットで多用するCtrlやAltキーのスペースを広めにとるなど、細かいところまで配慮されている。
ネットワークコントローラーにも低遅延/高レスポンスで定評のある「Killer E2200」を採用。ラグがゲームプレイに大きく影響してしまう対人型アクションゲームやFPSタイトルで真価を発揮するだろう。このほか、キーボード奥の左側にあるボタンをワンプッシュするだけで、システム全体の冷却効果を高め、夏場でも安定した動作を実現するCooler Boost機能など、MSIのGシリーズブランドでおなじみに機能もそろえる。
基本スペックを見ていくと、メモリは8GバイトのDDR3-1600モジュールを1枚搭載。ストレージは性能とコストのバランスに優れた128GバイトSSDと1TバイトHDDの組み合わせだ。光学ドライブはBDコンボドライブ。液晶ディスプレイは1920×1080ピクセル表示に対応する15.6型ワイドサイズで、パネル表面を非光沢に仕上げている。写真などを表示した際の見栄えは光沢パネルに1歩譲るものの、そのぶん外光の映り込みが抑えられており、長時間ゲームをする人の中には目が疲れにくい非光沢パネルを好む向きも多いはずだ。
ゲーミングPCの要となるGPUは、Maxwell世代のGeFrce GTX 860M(GDDR5 2Gバイト)を採用。最新の800番台でもKeplerアーキテクチャを引き継ぐハイエンドモバイル向けのGeForce GTX 880Mや同870Mに比べると性能面では劣るものの、プレイするゲームタイトルによっては十分な性能を持つ。
例えば、人気のMMORPG「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」は、比較的低スペックなPCでも“プレイ可能”だが、その世界観に没入できる品質で楽しみたいとなれば、やはりそれ相応の性能は要求される。かといって、30万円を超えるような高額なモデルはなかなか手が出しづらい(ちなみに、サイコムは同じMSIのGシリーズでGTX 880Mを搭載する17.3型モデルを30万7920円で販売している)。GE60 2PE-043JPのような“現実的な価格帯”の製品でどの程度のパフォーマンスを発揮できるか気になるところだ。
次ページからベンチマークテストによる性能を見ていこう。
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