「GE60 2PE-043JP」――高コスパなのに最新ゲームがサクサク!! Core i7+GTX 860M+SSD搭載15.6型フルHDノート注目PCレビュー(2/2 ページ)

» 2014年05月09日 22時00分 公開
[後藤治(撮影:矢野渉),ITmedia]
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性能評価:手が届き安い価格帯のバランス型。上位GPUの選択肢が欲しかった

CrystalDiskMarkでCドライブを測定した結果(評価機はSANDISK製の128GバイトSSD「SD6SF1M128G」を搭載)。mSATA接続なので最新の2.5インチSSDに比べると転送速度は若干劣るものの、それでも十分に速い。HDDに比べると体感ではっきりと違いが分かるレベルだ

 評価機のスペックをおさらいすると、CPUがCore i7-4700HQ(2.4GHz/最大3.4GHz)、チップセットがIntel HM87 Express、GPUがGeForce GTX 860M(GDDR5 2Gバイト)、メモリ8Gバイト、ストレージが128GバイトSSD+1TバイトHDDを組み合わせたミドルレンジの鉄板構成といえる。なお、OSは64ビット版Windows 8.1。スペックはほぼ固定で、メモリ容量のみ16Gバイト構成も選択できる。上位グレードのCPUやGPUを選べないのはやや残念なところだ。

 さて、Webブラウズやオフィス文書の編集、動画エンコードといったPCの用途全般をシミュレートするPCMark 7は、総合スコアで5242と、ノートPCとしては高い結果を出した。Core i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz)とGeForce GTX 770M(GDDR5 4Gバイト)を搭載するほぼ1年前のハイエンドゲーミングノート「GT70 2OC-211JP」と比べてもやや下回る程度のスコアになっており、PCゲーム用としてだけでなく、メインマシンとして幅広い用途に耐えうる性能を持っていることが分かる。

 一方、3D描画性能を測る3DMarkは、Ice Stormが100711、Cloud Gateは15159、Fire Strikeが3780となった。負荷の高いFire Strikeの結果を見ると、モバイル向けミドルレンジGPUの限界を感じる結果ではある。なお、CPU性能を測るCINEBENCH R11.5およびCINEBENCH R15のスコアは、Hyper-Threadingで8スレッド動作に対応するCore i7-4700MQを搭載するため、順に6.53(pt)、556(cb)と良好な結果を出している。

PCMark 7(画面=左)と3DMark(画面=右)の結果

まとめ:新生FF14をプレイするのにぴったりなパフォーマンス

 本機の位置付けはあくまでミドルレンジ。Battlefield 4のような高負荷のFPSゲームを最高画質で楽しむのは厳しいが、人気の高いタイトルの中で比較的負荷が軽いといわれる新生FF14ならどうだろうか。ファイナルファンタジーXIV 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編を試してみた。

 結果は、1280×720ピクセルの最高品質で1万を超え「非常に快適」。1920×1080ピクセルの最高品質でも5810で「とても快適」の指標になった。

 実際にゲーム内のシステムコンフィグ画面でfpsの推移を見たところ、フルHDの最高品質設定では50fps弱といったところで、動きの激しい場面では40fps以下まで落ちてしまった。試した範囲では30fpsを割ることはなかったものの、フルパーティ以上のコンテンツを遊ぶには少し不安が残る結果かもしれない。一方、フルHDでも高品質(ノートPC)設定であれば、ほぼ60fpsに張り付いた状態になり、派手なエフェクトが重なっても50fps前後と非常に快適だった。


 なお、グラフィックスドライバの自動アップデート機能を持つNVIDIA GeForce Experienceを導入すれば、システムに応じて対応タイトルのゲーム設定を自動調整してくれるので便利だ。プリセットではなくマニュアルで設定を追い込みたい、でも調整項目がよく分からない、という人は何も考えずにGeForce Experienceで最適化してしまうといいかもしれない。また、Maxwell世代のGeForce GTX 860Mは、プレイ動画のキャプチャ機能であるシャドウプレイなども利用できるようになっている(ただし、執筆時点ではβ版ドライバを導入する必要があるため、メーカーサポート対象外となってしまう可能性がある点に注意)。

NVIDIA GeForce Experience側から手軽にゲームの画質を最適化できる(画面=左)。これまでデスクトップ向けのみだったシャドウプレイなどの機能もMaxwell世代で利用できるようになった(写真=右)

 いわゆるゲーミングPCと呼ばれるカテゴリの製品は上を見てしまうと際限がない。それこそ、30万円超えは当たり前、50万円超えのモデルもあるほどだ。ただし、自分の遊びたいゲームが満足のいく画質で快適に遊べるのであれば、それ以上のスペックは(ムダとは言わないまでも)価格面でのマイナスが大きい。特に新生FF14のようなタイトルが目当てなら、オーバースペック過ぎず、でも高画質で楽しめるくらいには性能を確保したいと考えている人もいるはずだ。

 ゲーマー心をくすぐるデザインや、ゲーマー向け機能を満載したボディに、ミドルレンジクラスのスペックを絶妙な形でバランスさせたGE60 2PE-043JPは、そういった“ちょうどいい”レンジをうまくカバーしていると思う。


製品名 GE60 2PE-043JP
CPU Core i7-4700HQ(2.4GHz/最大3.4GHz)
メモリ DDR3-1600 8GB
ストレージ 128GB SSD(mSATA)+1TB HDD
光学ドライブ BDコンボドライブ
グラフィックス GeForce GTX 860M(GDDR5 2GB)
液晶ディスプレイ 15.6型ワイド(1920×1080ピクセル)
メディアスロット SDメモリーカードスロット(SDXC対応)
インタフェース USB 3.0×2、USB 2.0×2、HDMI出力、アナログRGB出力、ギガビットLAN、マイク、ヘッドフォン
無線機能 IEEE802.11b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0
Webカメラ 130万画素HDカメラ
本体サイズ 383(幅)×249.5(奥行き)×32.3〜37.6(高さ)ミリ
重量 約2.4キロ
OS 64ビット版Windows 8.1
価格 16万4310円

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