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今さら聞けない“仕事で使える”「USBメモリ」選びの2大ポイントSOHO/中小企業に効く「USBメモリ」の選び方(1)(2/2 ページ)

» 2014年07月09日 16時00分 公開
[山口真弘,ITmedia]
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書き込まれるデータがウイルスに感染していれば隔離する機能も

 もう1つ、法人向けUSBメモリでメインとなるのが「ウイルスチェック」機能だ。書き込まれるデータを都度ウイルスチェックし、万一感染したファイルが見つかれば隔離してくれる機能である。PCからのウイルス感染を防ぎ、自身が感染源になってウイルスをばらまかないためには、必須の機能と言ってよい。

 現実問題として、USBメモリがウイルス感染の媒介になるケースは多い。USBメモリを使って業務データを自宅に持ち帰り、私用PCで作業を行うというケースは、多くの法人では禁止されているはずだが、やむなしとして条件付きで許可されていたり、あるいは現場レベルでは黙認されているケースもあるだろう。

 こうした場合に、私用PCがウイルスに感染しており、USBメモリを介してデータをやりとりするうちに、職場PCがウイルスに感染し、ネットワークを経由して爆発的に蔓延(まんえん)してしまった……という事故は、ウイルス対策が適切になされていない環境ではよく起こりうる。ウイルスチェック機能を備えたUSBメモリを使えば、こうした感染の媒介となる事態を回避できるわけだ。

 さて、このUSBメモリのウイルスチェック機能だが、言葉の指す範囲が広いせいか、実際の機能が誤って伝わっている場合が少なからず見られる。誤解したまま製品をチョイスすることがないように、ここでしっかりと確認しておこう。

 なお、ここで述べるのは多くのメーカーが法人向けUSBメモリに採用しているトレンドマイクロの「Trend Micro USB Security(TMUSB)」を前提としており、その他のケースでは異なる場合があるので、あくまで本稿執筆時点で多くの製品に共通する傾向であることをお断りしておく。

トレンドマイクロがUSBメモリ製品向けに提供する「Trend Micro USB Security(TMUSB)」。USBメモリ内のウイルスチェックを行い、感染したファイルを安全に隔離する ※画像のクリックで製品紹介ページが開きます

 誤解の1つは「PCの中まではウイルスをチェックしてくれない」ことだ。ウイルスチェックを行う対象はUSBメモリに書き込まれるデータだけで、PC内のファイルはチェックしない。USBメモリにインストールしてPCをスキャンする非常駐タイプのアンチウイルスソフトが実際に存在するほか、エレコムの「リトマスUSB」こと「HUD-SVDT1A」(こちらはシマンテックのウイルスチェックソフトを導入)のように、USBメモリと同じ形状のウイルスチェックツールが存在するため混同されがちだが、PC内のファイルはチェックの対象外だ。誤解のないように注意したい。

 もう1つは「ウイルスを発見しても駆除はしてくれない」ことだ。ウイルスチェックを行ってウイルスを検出した場合、そのファイルを隔離もしくは削除はしてくれるのだが、ウイルスを分離して元の正常なファイルに戻してくれるわけではない。そのため、正常なファイルを改めてコピーして持ち歩きたい場合は、接続先であるPC上で駆除を行った後、再度コピーする必要がある。USBメモリ自身を感染源にしないという本来の目的からすると当然の機能だが、これもやや誤解されやすいところではある。

Trend Micro USB Security(TMUSB)を採用したUSB 3.0メモリは、写真のバッファロー「RUF3-HSLTV」シリーズなど、さまざまなメーカーから販売されている(写真=左)。エレコムの「リトマスUSB」こと「HUD-SVDT1A」は、シマンテックのウイルススキャンエンジンを搭載したスタンドアロン端末用のウイルスチェックUSBデバイスであり、データを保存するUSBメモリではない(写真=右)

 ところでUSBメモリにインストールされているウイルスチェックソフトは、PC向けのアンチウイルスソフトと同様、ライセンスの期限が設けられており、これを過ぎるとパターンファイルのアップデートが受けられなくなる。

 多くの製品は1、3、5年ライセンスが付属したモデルをラインアップしており、期限を過ぎると新たにライセンスを購入するという価格体系を採用している。ウイルスチェック機能を持ったUSBメモリでは、ハードウェアの費用とは別にこれらライセンス費用が必要になるので、長期利用では考慮に入れておくべきだ。


 以上、今回は法人向けUSBメモリの2つの大きな機能を紹介した。次回はこれ以外の法人向け製品ならではの便利な機能や、個人向け製品とのトレンドの相違点について紹介していこう。

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