最後に、VAIO マーケティング・セールス&コミュニケーション部商品プロデューサー 商品企画担当ダイレクターの伊藤好文氏が、VAIO Prototype Tablet PCを紹介した。この新VAIOが目指すゴールは、「クリエイターに対して、デスク外の第2の場所でプロレベルの創作を支援すること」という。
4K Chinema RAWの分野では、キヤノンおよびインテルとの協業によって制作ワークフローの革新ができることをアピールする。具体的には、現場で素材の確認ができること、必要に応じて撮り直しができることなどを挙げた。
製品特徴としては、4K Chinema RAWを最高24fpsでリアルタイムに再生可能なパフォーマンス、約A4サイズのモビリティ、Adobe RGBカバー率95%以上の広色域で正確な色再現性のディスプレイ、以上3点に絞ってまとめた。伊藤氏のプレゼン後、期せずして拍手が起こったことを触れておこう。Inter BEEは映像のプロたちが参加する場でもあるが、新生VAIOに期待する声の現れだと筆者は感じた。
また、セッション後の個別取材で伊藤氏は「今回のイベントはプロモーターがいるわけではなく、現場の人間が出てきており、刺激があっていい。Inter BEEでは映像関係のプロフェッショナルの方々の意見を伺い、今後製品に反映できるものはしていく」と意気込みを語った。

VAIO マーケティング・セールス&コミュニケーション部商品プロデューサー 商品企画担当ダイレクターの伊藤好文氏(写真=左)。VAIO Prototype Tablet PCは4K Chinema RAWのワークフローをモバイルで実現(写真=右)
4K Chinema RAWワークフローにおけるVAIO Prototype Tablet PCの3大特徴(写真=左)。PCI Express SSDの搭載によるストレージの速さは、動画制作の現場で有用だ(写真=右)一般に試作機を早めに展示することは、注目を集めやすい半面、競合他社に情報が流れるなどリスクも背負うことになるが、プロフェッショナルからニーズを聞き、愚直に製品へ反映させていこうという姿勢が勝ったのだろう。今後、VAIO Prototype Tablet PCのさらなるブラッシュアップが期待できそうだ。
11月21日まで開催されるInter BEE 2014では、毎日12時〜12時30分/15時30分〜16時の2回、同じセッションが開催されている。興味ある方は参加をおすすめしたい。
アドビシステムズのブースにもVAIO Prototype Tablet PCは展示してあった。Photoshop Lightroom 5で100枚のRAW現像を行った場合、TDP 15ワット/デュアルコアCPUを搭載した標準的なUltrabook/モバイルPCに比べて、VAIO Prototype Tablet PCは2.1倍高速という
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