円安傾向が1カ月以上続くと、HDDほど回転率が高くないジャンルのパーツでも、値上がりする製品は増えはじめる。すでにマザーボードやグラフィックスカードの値上げが多くのメーカーで実施されており、電源ユニットやPCケースもこれに追随する格好だ。
その中で注目を集めているのが、数千円単位で安くなるキャッシュバックキャンペーン。パソコンSHOPアークはMSIのGeForce系グラフィックスカードが店頭価格より最大3000円安くなるセールを11月22日から実施中だ。「円安で上がったぶんが安くなるということで、キャンペーン目当てで店頭に来られる方が多いですよ。2000円引きになる『GTX 970 GAMING 4G』と3000円引きになる『GTX 980 GAMING 4G』の引きが特に強いですね」と語る。
TSUKUMO eX.でも、11月29日から12月14日の間、ASUSTeK製マザーボードがCPUとセットで税別最大6000円引きになるセールが始まっている。同店のスタッフは「冬のボーナスシーズンに向けたものですが、今年は円安の動きもあるので、例年以上に注目している人が結構いそうです」と話していた。
「円安だから余計に……」といった声はほかのショップでも最近よく耳にする。某ショップは「値上げに踏み切ると同時にキャッシュバックキャンペーンを打つ代理店さんが多いですね。だから、実質的にはまだ踏みとどまっているパーツが多いのです。キャンペーンが次々に終わっていって、『あ、値上がりしたんだ』と実感する流れになると思います。それを分かっている人はラストチャンスとばかりにキャンペーンを利用されるので、現在の盛り上がりは駆け込み需要といえなくもないです」と教えてくれた。
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