インテル、第5世代Core vProプロセッサー・ファミリーの“移行メリット”をアピールCompute Stickの実機も日本で公開

» 2015年04月02日 20時29分 公開
[長浜和也ITmedia]

隣の会議室のディスプレイに表示したくないならPro WiDiを使おう

 インテルは、4月2日に第5世代Core vProプロセッサー・ファミリーを日本市場で発表した。同日行った説明会では、Intel米本社 コンピューティング・クライアント事業本部 副社長 兼 ビジネス・クライアント・プラットフォーム事業部長のトム・ガリソン氏が、第5世代vProで実装した機能やインテルが進めるワイヤレス化による「進化する仕事術」のメリットを訴えた。

 第5世代 Core vProプロセッサー・ファミリーでは、従来から導入してきた高度な管理機能やセキュリティ機能に加えて、特にワイヤレス接続機能を充実させた。追加したワイヤレス接続機能の1つが「Pro WiDi」だ。

説明会の会場では、Pro WiDiに対応したパナソニックのプロジェクタ「PT-VW350シリーズ」がデモを行っていた

Pro WiDiに対応したActionTecのレシーバ「ScreenBeam Pro Business Edition」。HDMIで外部ディスプレイと接続する

 すでに、コンシューマー向け製品でインテルはWiDiを提供しているが、Pro WiDiでは、ビジネスの現場で必要になるワイヤレスディスプレイ機能を重視しており、無線接続が混雑している状況でもディスプレイとの接続を確実にするほか、隣の会議室のWiDi対応機器に誤って接続しないようにする無線のチャンネル管理機能、さらに、企業のシステム管理で必須のリモートアップデート機能を備えた。

 追加した無線接続機能のもう1つは「インテル ワイヤレス ドッキング」だ。携帯して利用しているモバイルデバイスやノートPCをドッキングステーションに近づけるだけで自動で接続して、ドッキングステーションに接続した周辺機器がすぐに使えるようになる。この機能を実現するために、インテル ワイヤレス ギガビットテクノロジー「WiGig」を利用している。

日本ヒューレット・パッカードのインテル ワイヤレス ドッキング対応ドッキングステーション

いいビジネスはアイデアの共有から始まる

 インテル代表取締役社長の江田麻季子氏は、インテルが2003年のCentrinoブランドの立ち上げから無線LAN接続を推進してきていることを紹介し、2006年のvProブランドの発表から、ビジネスの現場で必要となる管理機能やセキュリティ機能を重視してきたこと、そして、ユーザーの希望に応えて自動管理機能やリモート管理機能を実装するなど、vProが毎年進化してきていることをアピールしている。

 ガリソン氏は、「いいビジネスはいいアイデアから始まる。いいアイデアを生み出すには、スタッフのアイデアを共有する必要がある。アイデアを共有できるためには職場環境の変革が必要だ」と主張する。モバイルコンピューティングの普及で分散して働くようになった現代のオフィスでは、意思疎通手段を改善してスタッフ同士の交流を効果的にする必要があると説く。

インテル代表取締役社長の江田麻季子氏(写真=左)とIntel米本社のコンピューティング・クライアント事業本部 副社長 兼 ビジネス・クライアント・プラットフォーム事業部長のトム・ガリソン氏(写真=右)

 ガリソン氏は、アイデアの共有がより広いスケールでより多くの人とできるようにするには、デジタル機器による意思疎通を利用することになり、それを可能にする最新の技術が第5世代Core vProプロセッサー・ファミリーだと訴え、第5世代Core vProプロセッサー・ファミリーが「意思疎通の改善」「分散しているスタッフからの要求対応」「生産性の向上と連携の実現」を重視しており、それらをユーザーが意識しないように見えない形で実現するのが目的と語っている。

 多くの企業でPCの買い替え期間が購入から4年間という調査結果を示したガリソン氏は、いま最新の第5世代Core vProプロセッサー・ファミリーを搭載したPCと4年前のPCで性能を比較し、処理速度が2.5倍に、バッテリー駆動時間は3倍に向上しただけでなく、ボディは50%も薄く軽くなり、利用目的にあったスタイルを選べるようになったことや、ディスプレイやドッキングステーションとワイヤレスで接続して利便性が増すなど、PCを更新するメリットを訴えた。

説明会場では、4月30日に日本市場での出荷開始が決まったCompute Stickを取り扱うアイ・オー・データ機器が実機を展示していた。税別の実売予想価格は2万500円

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