日本マイクロソフトは7月29日、「Windows 10」のリリースを記念して、Windows Insider Program登録者やFacebookで募集したWindowsファンを集めたイベント「Windows 10 FAN CELEBRATION EVENT」を東京・恵比寿で開催した。全世界13カ国で開催するファンイベントの1つとなり、時差の関係上、最初に行われたシドニーに次いで2番目のイベントとなる。
イベントの冒頭でステージに現れた同社代表執行役社長の平野拓也氏は「待ちに待ったWindows 10のローンチをファンの皆さんと迎えられるのは大変光栄。全世界500万人の方にInsider Programとして参加していただき、300万件以上のフィードバックを得ることができた」と、参加者に向けて感謝の言葉を述べた。
平野氏は「Windows 10はマイクロソフトの変革の象徴」と表現し、「人々や組織が、より多くのことを達成できるようにするのがマイクロソフトのミッション。今回のアップグレードを通してさらに多くの人が多くのことを達成できるようにしていきたい。Windows 10は、スクリーンのない小さいデバイスから非常に大きなデバイスまで、1プラットフォームで使えるOS。Microsoftが開発中の拡張現実ヘッドセットであるMicrosoft HoloLensについても、頑張って日本に持ってきたい」とコメントしている。
トークセッションでは、日本マイクロソフトのエバンジェリストが登場。Windows 10の魅力について「さまざまなデバイスで動くが、コア部分は1つ。そしてアプリケーションプラットフォームも1つにすることで、開発者はアプリを1つ作ればデスクトップPC、ノートPC、スマートフォン、タブレット、HoloLens、IoT、Xboxなどさまざまなところで動かすことができる。今がアプリ作るチャンス。また、iOSやAndroidのアプリもWindows 10上で動作するように変換するツールも提供する。Windows 10は母なるOSである」などと語った。
Windows 10に標準搭載される新しいWebブラウザ「Microsoft Edge」が、ブラウザとして初めてDolby Audioに対応することにも触れ、「YouTubeが4Kに対応するなど、ネット上のコンテンツ再生において映像はずっと進化してきた。しかし、音声については左右から聞こえる2chのみという状況だった。Edgeでサラウンド感を試してみてほしい」と、実際に会場に設置された7.1chスピーカーで実演しながら述べた。
Windows 10に導入された「Direct X12」の紹介では、ハイエンドグラフィックスカードの「GeForce GTX TITAN X」を4Way SLI構成で搭載したデスクトップPCを使ったデモが行われた。「市販PCでハリウッド映画のようなすさまじいクオリティのCGが動かせる」と、担当者は自信を覗かせた。
Windows 10にも搭載されるパーソナルアシスタント機能「Cortana(コルタナ)」も、英語版ながら実演された。AppleのSiriと比較してCortanaが優れる点は、外部のアプリケーションと連携できるところで、さまざまなデータを取り込み、賢くなっていくという。日本語版は開発中だ。
イベントの会場後方では、Windows 10にアップグレードしたPCメーカー各社のWindows搭載モデルが展示された。
イベントの後半には、藍井エイルさんのスペシャルライブが開催され、「シリウス」「INNOCENCE」「KASUMI」「ラピスラズリ」「IGNITE」の全5曲を披露。会場を大いに盛り上げた。
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