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» 2015年09月22日 02時00分 公開

Apple Watchの真の実力が開花する――「watchOS 2.0」を林信行が解説クールな新色で秋冬の最もホットなアイテムに(5/5 ページ)

[文:林信行、撮影協力:高野晃輔,ITmedia]
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盗難防止用の新機能も搭載

 Apple Watchユーザー同士で、画面に絵を描いて送りあうデジタルタッチ機能も進化した。これまではペンの色の変更はできたが、描ける絵は基本的に一色で描かなければならなかったが、7色のパレットで選んだ色を混ぜて絵を描くことができる(色を切り替えている間、デジタルタッチが送信されず、次の操作を待っていてくれる)。

Apple Watchユーザー同士で手描きの絵を送りあうデジタルタッチ機能で、複数の色を織り交ぜた絵が描けるようになった

 米国のサンフランシスコなど、世界の一部の都市では、Siriで経路を調べれば、電車やバスの乗り継ぎ方法を教えてくれるようになった。早く日本の経路情報にも対応してもらいたい(来年、横浜にアップル社の研究所ができたら、こうした日本向け機能がもう少し充実するのではないかと期待している)。

日本ではまだ使えないが、海外の一部の都市では電車の乗換え案内もしてくれるまでに進化。来年には日本でもこの機能を実装してほしい

 Siriも大幅に進化した。一番うれしいのはスピードが劇的に向上したこと。これまでは「Hey Siri、今日の予定は?」と語り終わって数秒してから画面に「Hey Siri、今日の予定は?」と文字が表示され、そこから予定を探しに行く感じがあったが、watchOS 2.0では、語り終わってすぐに認識された命令が表示され、結果の表示もすぐだ。

 watchOS 2.0の新機能で、もう1つ無視できないのがアクティベーションロック機能だ。200万円を超えるApple Watch Editionコレクションや、来月に発売となるApple Watch Hermesなど、10万円を超える高価なモデルが多いにも関わらず、これまでのApple Watchは盗難後、泥棒が勝手に自分のiPhoneとペアリングして使えてしまう危険な状態にあった。

 これが新たに追加されたアクティベーションロック機能により、一度、iCloudのIDとパスワードを割り当てると、そのIDとパスワードを入れない限りApple Watchとしての機能を有効化できなくなった。つまり、盗まれたApple Watchが勝手に使えなくなった。

 これは盗まれたApple Watchからプライベートな情報が漏れるのを防ぐだけでなく、そもそも盗んだところで宝飾品以外としての価値をなくしてしまうという最強の盗難防止策でもある。

 高価なApple Watchを購入した人は、この機能のためだけにもOSを2.0にする価値がある。

「watchOS 2.0」の真価は他社製アプリにある

 発売からわずか5カ月にして登場したwatchOS 2.0で、大きな機能強化が図られたApple Watch。だが、このOSのリリースはApple Watchが本領を発揮するスタートラインにすぎない。

 今晩、このwatchOS 2.0のリリースにあわせて大量のwatchOS 2.0対応アプリがリリースされるはずだ。その中には、これまであまり活用されずにいたApple Watch内のWi-Fi通信機能やモーションセンサー、心拍センサーを活用したものもあるだろう。

 これまでのApple Watchは、あくまでもペアリングしたiPhoneのセカンドディスプレイとして、iPhone上で実行したアプリの結果を表示しているだけに過ぎなかった。だから、操作に少しもたつくところがあったり、他社製アプリはiPhoneが近くにない状態では使えないといった問題があった。

 これがwatchOS 2.0からは、ついに他社製アプリも直接、Apple Watch単体で動かせるネイティブアプリとして開発できるようになる。

 2008年にApp Storeがスタートし、iPhone上で動くネイティブアプリが解禁されたことで、iPhoneアプリがものすごい勢いで増え、子育てからファッション、一次産業、ビジネスや福祉にいたるまでありとあらゆるiPhone活用の爆発を生み出したように、ここから「Apple Watch」革命の本番がスタートする。

 秋色のクールなカラーバリエーションと同時にリリースされた最新OSは、この冬一番ホットな話題になる可能性を秘めている。

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