ベンチマークテストの結果を見よう。評価機のスペックは、CPUがCeleron N3150、メモリが8Gバイト(PC3L-12800シングルチャンネル)、データストレージが120GバイトSSD(Intel 535)、OSが64ビットWindows 10 Homeという内容だ。
CINEBENCH R15は、純粋なCPU性能の目安になるが、結果は低調だ。標準1.6GHz、最大2.08GHzという動作クロックの低さがそのまま表れている。
SSDの性能はCrystalDiskMarkで測定した。SSDとしては特別高速だというわけではないものの、タブレット向けのeMMCなどとは一線を画す性能を示している。容量が120Gバイトと少なめのため、SSDとしてはシーケンシャルライト性能は少し低いが、十分な性能だろう。
PCMark 8のスコアは1685だった。第5世代のCore i7-5600Uあたりを搭載したモバイルノートPCの6割程度のスコアと考えると、そう悪くはない。
3D描画性能は、3DMark/Cloud Gateで2085、Sky Diverで1135だった。FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルドベンチマークではDirectX 9モードの1280×720ドット(標準画質/ノートPC)で1710。前世代のBay Trail-Mモデルと比べるとCloud Gateのスコアは70〜90%ほど向上しており、描画性能向上は明らかだ。
バッテリー駆動時間は、bbench 1.01(海人氏・作)を使い、無線LANで常時接続し、60秒間隔でのWebサイト訪問、10秒間隔でのテキスト入力を行なう設定で計測した。電源プランは「バランス」で、バッテリー駆動時のディスプレイの輝度は40%で固定した。結果は、バッテリー残量5%になるまで、5時間2分動作した。公称値の約6.1時間には少し及ばないが、まずまずの結果と言える。
動作音は、アイドル時や低負荷時は無音に近い。高負荷時はさすがにそれなりの音がするが、それほど大きな音ではない。高い負荷をかけると底面の左奥が中心に発熱があるが、手がよく触れるパームレストまではほとんど伝わってこない。
前面正面5センチの距離からの測定(室温23度、暗騒音30デシベル) | |
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アイドル時 | 30デシベル |
低負荷時 | 30デシベル |
高負荷時(FFベンチ) | 42.5デシベル |
高負荷時(CINEBENCH) | 40デシベル |
放射温度計での測定(室温23度) | |
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キーボード左 | 32度 |
キーボード右 | 30.5度 |
パームレスト左 | 30度 |
パームレスト右 | 30度 |
底面左 | 39度 |
底面右 | 32度 |
ベースモデルのラインアップは5種類用意されている。中でも買い得感が高いのは「LB-C240S-SSD」と「LB-C240B-SSD2」で、いずれも価格は5万7024円(税込)だ。
前者はメモリ8GバイトでSSDが120Gバイト、後者はメモリ4GバイトでSSDが240Gバイトというスペック。さらにメモリ8GバイトでSSD240Gバイトで6万2424円(税込)の「LB-C240X-SSD」というベースモデルもあり、これもおすすめだ。このくらいの価格帯でこれだけメモリやストレージに余裕があるモバイルPCやタブレットはなかなかない。
CPU性能は8〜10型クラスのタブレット並だが、Windows 10の基本操作でストレスを感じるようなことはない。タブレットで十分というユーザーがいるように、これで十分というユーザーも一定数いるだろう。
ただ、8〜10型クラスのタブレットは、SoCの仕様上、どうしてもストレージ容量やインタフェースが限定されてしまうため、そこがネックになってPCの代わりとして使おうと思うとストレスがたまる面がある。しっかりしたキーボード、実用十分なインタフェースを装備した本製品は、そういうストレスを解決できる製品でもある。タブレットを検討している方も含めて、低価格で買えるモバイルPC、サブPCを探しているなら、検討の価値がある製品だろう。
→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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