以上、VAIO Zクラムシェルモデルのパフォーマンス、バッテリー駆動時間、放熱設計についてチェックした。今回テストしたハイエンドな評価機の構成は税別30万1300円(税込32万5404円)とさすがに高価だが、税別15万6800円(税込16万9344円)から予算や好みに応じてスペックをカスタマイズできるため、高すぎる印象はない。
実際に使ってみて実感したが、Intel Iris Graphics 550を統合したTDP 28ワットの第6世代Core i7に、NVMe対応でPCIe 3.0 x4接続のSSDは、絶大な威力を誇る。先代モデルとボディーの基本設計は変わらないが、スペック面では大きく進化し、同世代のモバイルPCを圧倒していることをテスト結果で実証した。
一部グラフィックス性能テストでSurface Bookを下回ったが、Surface Bookは外部GPUを使えるキーボード合体時に重量が約1.579キロとなり、約1.17キロのVAIO Zクラムシェルモデルに比べて持ち運びの負担がかかることは覚えておきたい。
VAIO Zクラムシェルモデルは放熱性能もしっかりしている。「VAIOの設定」で「CPUとファン」の動作モードを「静かさ優先」にすれば、先代モデルと同程度以上のパフォーマンスを無音に近いくらいの静かさで運用することも可能だ。TDP 28ワットのCPUは消費電力で不利になるが、約58ワット時の大容量バッテリーを内蔵することで、バッテリー駆動時間も実測で10時間以上と十分なスタミナを確保している。
TDP 28ワットCPUの優位な要素をフルに生かしているだけでなく、不利な要素を技術力でカバーすることで不利だと感じさせていない。見事な仕上がりだ。
→・次回記事:「VAIO Z」クラムシェルモデル徹底検証――性能だけでなく使い勝手も最上級か
今回テストした「VAIO Zクラムシェルモデル」の仕様 | |
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製品名 | VAIO Zクラムシェルモデル(VJZ1311シリーズ) |
メーカー | VAIO |
OS | 64bit版Windows 10 Pro |
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約324.2×215.3×15〜16.8ミリ |
重量(実測値) | 約1.17キロ(1.152キロ) |
画面サイズ(液晶方式) | 13.3型ワイド |
アスペクト比 | 16:9 |
タッチパネル | − |
デジタイザ | − |
ディスプレイ解像度 | 2560×1440ドット(約221ppi) |
CPU(コア数/スレッド数) | Core i7-6567U(2/4) |
動作周波数(最大) | 3.3GHz(3.6GHz) |
チップセット | CPU内蔵 |
vPro | − |
GPU | Intel Iris Graphics 550 |
メモリ | 16GB LPDDR3-1866 |
メモリチャンネル数 | デュアルチャンネル |
メモリスロット(空きスロット数) | オンボード |
ストレージ(評価機実装) | 512GB(NVMe SAMSUNG MZVPV512) |
ストレージフォームファクタ | M.2 |
ストレージ接続インタフェース | PCI Express 3.0 x4 |
光学ドライブ | − |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac(Intel Dual Band Wireless-AC8260) |
Bluetooth | Bluetooth 4.1 |
NFC | − |
センサー | − |
有線LAN | − |
ワイヤレスWAN | − |
キーボード | 日本語 |
キートップ仕様・形状 | アイソレーション |
キーピッチ(横×縦) | 実測19×18.5ミリ |
キーストローク | 1.2ミリ |
ポインティングデバイス | クリックパッド(高精度タッチパッド) |
主なインタフェース | USB 3.0×2、HDMI出力、ヘッドフォン/マイク兼用端子(3.5ミリ)、Webカメラ(イン92万画素) |
メモリカードスロット | SDメモリーカード(SDHC/SDXC対応、UHS-I対応) |
SIMカードスロット | − |
その他カードスロット | − |
スピーカー(音質補正ソフトウェア) | ステレオ |
マイク | ステレオ |
指紋センサー | − |
セキュリティチップ | 搭載(TCG 2.0準拠) |
セキュリティロックポート | − |
バッテリー動作時間 | 約20.9〜27時間 |
バッテリー仕様 | 58.28ワット時 |
ACアダプター実測サイズ | 39×105×26ミリ(幅×奥行き×高さ)突起部のぞく |
ACアダプター実測重量(本体のみ/ケーブル込み) | 168グラム/211グラム |
ACアダプター出力仕様 | 19.5ボルト/2アンペア、5ボルト/1アンペア |
ACアダプター対応電圧 | 100〜240ボルト(50/60Hz) |
DC端子形状 | 独自形状(丸形) |
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) | 2ピンメガネ |
防水/防滴 | − |
カラーバリエーション | ブラック、シルバー |
オフィススイート | CTOでOffice Premiumなど追加可能 |
直販価格(税込) | 32万5404円 |
発売日 | 2016年2月26日 |
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