sMedioからはsMedio DTCP Moveと組み合わせて使うことでより快適な視聴環境を構築することができるアプリ、sMedio TV Suiteが販売されている。
sMedio TV Suiteは現在、Windows版とAndroid版があり(iOS用は開発中)、ASUSTOR NASのsMedio DTCP Move画面にリンクがあるほか、それぞれWindowsストア、Google Playから入手することができる。
主な機能としてはsMedio TV Suiteやnasneなど、DTCP-IPに対応したメディアサーバの録画番組視聴のほか、メディアサーバ側が対応していれば放送中の番組の視聴も可能だ。
また、原稿執筆時点では未対応だが、近日、AS3102TでP2Pリモートアクセスの対応が予定されている。P2Pリモートアクセスが可能になるとsMedio TV Suiteのリモート視聴技術、sRASが使えるようになる。
DTCP-IPは家庭内ネットワークを想定しており、経由できるセグメント数に制約が設けられている。そのため、DTCP-IPではインターネットを経由したデジタルコンテンツの転送はできない。それに対し、インターネットや公衆回線を経由してデジタルコンテンツが転送できるようにしたのがDTCP+だ。
sMedio TV SuiteのsRAS(sMedio Remote Access Solutions)はDCTP+をベースとしたリモート視聴技術で、外出先などから視聴することが可能になる。事前にsMedio TV SuiteとsMedio DTCP Moveをペアリングしておく必要があるが、最大6台まで設定可能なので困ることはないだろう。
ただし、sRASに対応しているsMedio TV SuiteはWindows版のみだ(原稿執筆時)。そのほかにもWindows版はDTCP-IP非対応コンテンツに対応していないなど、OSによって機能に違いがあるので購入前によく確認してもらいたい。
地デジレコーダーに内蔵されているHDDは、酷使されているにも関わらず冗長化されていない。なにかのはずみでHDDに障害が発生すれば簡単にデータが消えてしまう。決して長期保存に向く環境ではないにも関わらず、その利便性の高さから永久保存版ライブラリを貯め込んでいる家庭も多いのではないだろうか。
DTCP-IPに対応した地デジレコーダーなら、はるかにデータ消失に強い環境をASUSTOR NAS上に構築することができる。故障してもディスクが冗長化されていれば、データを失うこともなく、稼働したままディスクを交換することが可能だ。より大容量のディスクに交換すれば将来ライブラリが増えてきたときにも対応できる。
ただし、現状ではムーブ1回のみの対応であり、地デジレコーダからASUSTOR NASにムーブしたらそれ以上移動させることはできない。非常にきつい保護機能ではあるが、今までの手も足も出ない状況からは改善されてきている。DTCP-IP対応レコーダを購入済みであれば検討してみてはいかがだろうか。
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