Fast Ringユーザー向けにBuild 17123が配信されたのと同日、Skip Ahead(Windows Insider Programで1つ先の世代のビルドを体験できる選択肢)のユーザーには、RS5に相当する新ビルドの「Build 17623」が配信された。
機能的にはBuild 17123と同じHEIFのサポートの他、RS4では「Build 17120」で追加された「Windows Defender Application Guard(WDAG)」における機能強化が、RS5のビルドでも反映されている。
これにはWDAG自体のパフォーマンス改善に加えて、Windows 10 Enterprise環境で利用できる「信頼されていないファイルを含む、全てのダウンロードファイルにアクセスできる」機能が含まれている。機能を有効化すると、WDAGによって隔離されたファイルはダウンロードフォルダ内に作成された「Untrusted files」というサブフォルダに集められ、区別された形で利用可能になる。
さて、このBuild 17623にはRS4にはない興味深い新機能と変更点が1つずつある。
新機能は「外部GPU(External GPU)の安全な取り外し」だ。これにより、Thunderbolt 3で接続された外部GPUをどのアプリケーションが利用しているのかを通知し、作業中のデータを失うことなく安全に取り外せるようになる。
外部GPUを利用している場合に「Safely Remove Hardware and Eject Media」アイコンが表示され、これを通じて前述の通知や安全な取り外しが行える仕組みだ。もしこのアイコンが表示されていない場合、現在外部GPUはアプリケーションに使われておらず、問題なく取り外せることを意味する。
もう1つ興味深いのが、変更点の方だ。同ビルドの説明書きによれば、Windows標準のMailアプリで開いたリンクは“全て”Microsoft Edgeで開かれることになるという。つまり優先ブラウザをChromeやFirefoxに設定していてもEdgeが必ず選択されるというわけで、Microsoftによれば「これがバッテリーの消費やセキュリティ上からもベストな選択」だと推奨している。
もっとも、現段階では走り始めたばかりのRS5ビルドに採用された仕組みで、試験導入したものをWindows Insider Programのコミュニティー内でテストしてフィードバックを求めているにすぎない。
RS5の正式リリースまでまだ時間があるため、どういう結果になるかは不明だが、EdgeをプッシュしていきたいMicrosoftの意識の現れかもしれない。
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