ところで上記の例では、室温の変化をスマホに通知しているが、ここは本来ならば、エアコンなど暖房器具が自動的にオンになるなどのアクションを指定したいところ。しかしEcho Plusによるエアコンの運転開始は、できなくはないのだが、あまりスマートではない。
というのも、Echo Plusのホームハブ機能が採用しているZigbeeプロトコルで操作できる家電は、現状は「Hue」など照明器具ばかりだからだ。Zigbee対応のエアコンは、探せば存在するのかもしれないが、いずれにせよEcho Plusとの連携のためだけに買い換えるのはナンセンスだ。他の空調関連の器具についても同様である。
そのため、Echo Plusの温度センサーと連携してエアコンを動かしたければ、赤外線信号に対応した市販のスマートリモコンを購入し、それ経由で動かすことになる。ところがスマートリモコンという製品自体、最初から温度センサーを内蔵している場合が多く、わざわざEcho Plusを使わなくとも「Echo」や「Echo Dot」で十分対応できてしまう。
「スマートではない」と書いた理由がこれで、現状ではちぐはぐな感は否めない。もしEcho Plusに搭載されたのが温度センサーではなく照度センサーであれば「暗くなったらHueを点灯させる」という、Zigbee対応機器を生かした組み合わせが可能だったのだが、Echo Plusはそれができない。
よって現状では、家電製品との連携よりも、室温を直接尋ねたり、室温の変化を察知してメッセージを送ったりなどの使い方が、中心にならざるを得ない。音声で指示を出さなくとも家電の自動運転を可能にしうる製品だけに、非常にもったいない印象である。今後の展開に期待したいところだ。

スマートホーム製品のコントロールも可能だが、連携するスマートリモコンがあり、かつ(定型アクションの対象とならないカスタムスキルではなく)スマートホームスキルで動作することが条件となる(画像=左)。外部のスマートリモコンと連携させ、室温が23度を下回るとエアコンの運転が始まるように設定した例(画像=右)。何のアナウンスもなく唐突に運転が始まるので、「自動運転を開始しました」などメッセージが送られるよう併せて設定すると分かりやすくなる
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